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シマンテック、中小企業を対象とした脆弱性診断サービス


 株式会社シマンテックは9月15日、主に中小企業を対象としたセキュリティコンサルティングサービス「シマンテック統合脆弱性評価サービス(以下、統合脆弱性評価サービス)」を開始すると発表した。同日より同社直販にて提供をはじめるほか、代理店経由でも10月初旬より順次開始する。

 統合脆弱性評価サービスは、企業が運営するネットワークサーバーやWebアプリケーションにおける脆弱性の評価を、同社がインターネット経由でリモートから行うサービス。脆弱性が発見された場合、重要度順に書面にてユーザーに通知する。

 評価対象は、ネットワークに接続する各種サーバーのOSやミドルウェア(グローバルIPアドレス5個以内)、およびCGIなど動的WebコンテンツなどのWebアプリケーション(入力画面数10個以内)。リモートから評価を行うため、外部ネットワークから接続できるものに限られる。

 評価は同社のツールを利用して行われ、項目数はネットワーク脆弱性評価が10項目以上、Webアプリケーションの脆弱性評価は17項目にわたる。評価結果は発見された脆弱性の重要度別一覧表、および上位10項目の詳細を報告する。また、必要に応じてマニュアルによる確認作業も実施する。


ネットワーク脆弱性の評価項目 Webアプリケーションの脆弱性評価項目

コンサルティングサービス部 シニアマネージャ 松田義巳氏
 同社コンサルティングサービス部シニアマネージャの松田義巳氏は、他社における同種の評価サービスにはない「フル項目にわたる評価」、および「ネットワークとWebアプリケーションの評価を同時に行われることは少なく、価格も高かった」との、サービスの特長を語った。このほか、検査開始後6営業日内の迅速な報告、評価内容を網羅しつつ範囲を絞ることで低価格を実現した、といった優位性を挙げた。

 価格は評価、報告書(郵送または代理店からの手渡し)、報告書の内容に対する問い合わせ対応(1カ月以内)を含め70万円から。オプションにてオンサイトでの報告や結果に応じたコンサルティングなども提供する。同社では代理店経由での提供をメインとし、近日中に2~3社、年度末までに10社からの提供を見込んでいるという。

 同社はこれまで、大企業向けに個別対応のセキュリティコンサルティングサービスを提供してきたが、統合脆弱性評価サービスは中小企業向けにサービス範囲を絞り、定型化することで低価格化を実現したサービスとなる。松田氏は中小企業でもビジネスにおけるネットワークの重要度が高まりつつある中、知識不足や費用対効果が見えにくいことから、セキュリティ対策が進んでない現状を指摘し、同サービスにて「(中小企業における)セキュリティ対策の第1歩として自社サイトの脆弱性を理解してもらい、何を対策していくべきかを明確に示す」と語った。



URL
  株式会社シマンテック
  http://www.symantec.com/jp/

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( 朝夷 剛士 )
2005/09/15 19:38

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