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「F-Secure Linuxサーバセキュリティ」の管理画面。画面は検知したウイルスを報告しているところ
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代表取締役社長の渡邊宏氏
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日本エフ・セキュア株式会社は10月18日、Linuxサーバー向けの統合セキュリティ製品「F-Secure Linuxサーバセキュリティ」を発表した。11月1日より受注開始、11月15日より出荷開始する。
Linuxサーバセキュリティは、データベースやミッションクリティカルなアプリケーションなどハイエンドのLinuxサーバーに対応した統合セキュリティソフト。3種類のスキャンエンジンを搭載したリアルタイムウイルス検査、ファイアウォール機能、不正侵入防止機能を実装。Webベースの管理画面は日本語化されており、設定・管理も容易になっている。また、無償オプションの「F-Secureポリシーマネージャ」により、1万台以上のWindows/LinuxサーバーやPCの集中管理も行える。
同社代表取締役社長の渡邊宏氏は、「F-Secureのアンチウイルス製品の特長は、新種ウイルスへの対応の早さにある。2003年8月に発生したSobig.Fの場合、発見から2時間33分後には対応した」と、他社と比べて対応の早さが大きな強みであるとした。また、「マクロ、スクリプトなどのウイルス検知に強いLibra、Wini32ウイルスの検出精度が高いAVP、未知のウイルスに対するヒューリスティックに強いOrionの3つのスキャンエンジンを実装しており、それぞれが独立している」と、これらのスキャンエンジンにより、さまざまなウイルスの検知を実現しているという。
対応ハードウェアはIAサーバー。対応ディストリビューションは、Red Hat AS/ES 2.1/3.0/4.0、MIRACLE LINUX 2.x/3.0、Debian 3.1、SUSE Linux 8/9。価格は1サーバーあたり初年度8万8000円(税別)、次年度以降は4万4000円(税別)。ボリュームディスカウントも用意されており、10サーバーで7万円/サーバー、100サーバーで3万5000円/サーバー。
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F-Secure CEOのリスト・シーラスマ氏
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同社の親会社であるF-Secure Corporationはフィンランドに本社を置く企業。同社CEOのリスト・シーラスマ氏は、「フィンランドは数学の学力世界一、国家としての競争力も世界一、そして汚職などの腐敗が世界でもっとも少ない国」と、フィンランドという国の利点を紹介。「F-Secureはそのフィンランドで生まれており、製品への高い品質に自信を持っている」とした。
またLinuxもフィンランド人のLinus Torvalds氏が作ったものであると述べ、「Linuxについては今後も積極的に取り組んでいく」と、Linux対応製品を充実させていくことも紹介した。
同社の今後の戦略についてシーラスマ氏は、「脅威は指数関数的に増加している。これまでのようにテクノロジーにより直線的に対応するだけではギャップが生まれる」とし、「セキュリティはサービスとして提供されるのが主流になる」と述べ、サービス化を同社の成長戦略としてとらえていると説明。現在、コンシューマ向けにISPを通じて提供しているセキュリティサービスをさらに強化していくとした。
■ URL
日本エフ・セキュア株式会社
http://www.f-secure.co.jp/
ニュースリリース
http://www.f-secure.co.jp/news/200510181/
( 福浦 一広 )
2005/10/18 19:45
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