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ミラポイント、セキュリティ機能を内蔵した中小向けメールサーバーアプライアンス


Mirapoint Message Server M50

代表取締役社長 湯佐嘉人氏

簡易グループウェア機能のイメージ。機能やデザインのカスタマイズも可能だという
 ミラポイントジャパン株式会社は12月12日、メールサーバーやセキュリティ機能などを1台のアプライアンスサーバーに統合した中堅・中小規模向け製品「Mirapoint Message Server M50(以下、M50)」を発売した。

 M50は、メールの運用管理機能をオールインワンで搭載する1Uサイズのアプライアンスサーバー。メールサーバーに加えて、アンチウイルス/スパムのメールセキュリティ機能、Webメール、スケジュールや共有カレンダーなどの簡易グループウェア機能を利用できる。このうちアンチウイルスは「Sophos Anti-Virus」、アンチスパムは「Mirapoint RAPID Anti-Spam」を採用しており、同社のメールセキュリティアプライアンス「RazorGate」とほぼ同等の機能を備える。

 対象は利用者数500人までの中堅・中小企業、または部門単位で利用したいというユーザー。同社では「200人~300人規模が中心となる」としている。また、複数台設置することで、より大規模ユーザーにも対応可能だ。

 同社代表取締役社長の湯佐嘉人氏は、M50の特徴について「取扱いや運用管理が非常に楽で、TCOの面で優れている」と説明する。これはWindowsやLinuxなどの汎用的なOSにメールサーバーやセキュリティなどのソフトウェアを個別にインストールして運用する場合との比較を指しており、同社はExchangeやSendmailなどを競合製品と位置づけている。

 例えば、OSにメールサーバーに特化した「MOS 3.7.2」を採用し、オーバーヘッドを最小化したパフォーマンスを発揮できるほか、ハードとOSを一体で提供するためセキュリティパッチの相性問題や検証の必要性がないという。また、設定画面は日本語化されたGUIで容易に行えるとのことだ。

 同社プロダクトマーケティング&テクニカル シニアマネージャーの徳久賢二氏は、こうした特徴から、ハードウェアとソフトウェアを個別に用意したメールサーバーなどと比較してダウンタイムは1/8以下となり、TCOはExchangeやLotus Notesと比較して1/6~1/8程度になるとした。

 Webメールや簡易グループウェア機能もメールサーバーと連動する。例えばグループウェアに登録したスケジュールをメールで通知するリマインダ機能を搭載する。

 ハードウェアはPentium 4(3.4GHz)を1基搭載するx86サーバー。ディスクはRAID 1構成で、OSやソフトウェアなどを除いたメール領域が53GBと113GBの2モデルが用意される。また、128MBのRAIDキャッシュを搭載し、さらにプロテクションバッテリーを備えるため、万が一電源が遮断された場合でもキャッシュ上のデータを保持し、損失を最小限に抑える。

 価格はハードウェアとソフトウェアに分かれ、ハードウェアはメール領域53GBモデルが189万円、113GBモデルが241万5000円。ソフトウェアは、メールサーバー・Webメール・グループウェア機能のパッケージが50ユーザーで31万5000円。アンチウイルス/スパム機能のパッケージが50ユーザーで10万5000円/年。同社では年間5億円の販売を見込んでいる。

 なお、中堅・中小規模向け製品の取扱い開始に合わせて販売体系も拡充し、これまでのCTCSP、日商エレクトロニクス、ネットワンシステムズなどの一次代理店に加えて、2006年中に3社程度のソリューションパートナー、15社程度の二次代理店を募集するという。



URL
  ミラポイントジャパン株式会社
  http://www.mirapoint.com/jp/
  プレスリリース
  http://www.mirapoint.com/jp/company/news_events/press/20051212.shtml

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( 朝夷 剛士 )
2005/12/12 16:52

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