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Secure Service Gateway 550
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技術本部副本部長の小澤嘉尚氏
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ジュニパーネットワークス株式会社(以下、ジュニパー)は2月7日、セキュリティゲートウェイアプライアンスにルータの機能を一部付加した新製品、「Secure Service Gateway 500シリーズ」(以下、SSG 500シリーズ)を発表した。中規模事業所向けの製品で、既存の「NetScreen 50」「同 204」などの後継であり、かつ「(企業向けルータ)のJシリーズとセキュリティアプライアンスの間を埋める新しいもの」(技術本部副本部長の小澤嘉尚氏)という位置付けになる。価格はオープン。
SSG 500シリーズは、ファイアウォール、IPsec VPNの機能に加えて、レイヤ7レベルまでの検査を行うディープパケットインスペクション、DoS防御、Webフィルタリングなどの機能を搭載するセキュリティアプライアンス。旧NetScreen系のScreen OSベースの製品で、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×4を標準搭載しており、NetScreen 50などと同様に用いることができる。
従来製品との大きな違いは、PPPやフレームリレーといったWANプロトコルをサポートしたこと。従来製品もPPPoEやNAT程度はサポートしていたが、本来ジュニパーが得意としているルータの機能を取り込み、レガシーのインターフェイスを利用できるようにしたことで、より汎用性が増したという。この機能追加を受けSSG 500シリーズは、ボックス型だった従来製品と異なるシャーシ型の筐体を採用し、シリアルやT1/E1、または銅線、光のGigabit Ethernetインターフェイスを拡張できる6ポートのスロットを用意している。
ルータ機能の拡張に際して小澤氏は「一から開発するのではなく、実績のあるJUNOSの機能を移植したので、ユーザーの信頼に応えられる」と述べ、品質の高さに太鼓判を押す。また「NetScreen時代ではサポートできなかった部分が、ジュニパーとの融合でできるようになった。(これからの製品開発に関しても)JUNOSとNetScreenのいいとこ取りはありうる」(同氏)としており、NetScreenが米Juniperによって買収された効果が、ようやく製品に反映されはじめた格好だ。
ラインアップには、ハードウェア性能の違いによって2製品を用意した。ファイアウォールスループットは上位製品の「SSG 550」で1Gbps、下位製品の「SSG 520」で600Mbpsと高速で、小澤氏は「回線のスピードに負けない速さがこれまでも評価されてきた。速さ、プラスWANとの親和性の高さが売り」とアピール。加えて、2006年下半期に提供が予定されているScreen OS 5.4から、ウイルス/スパイウェア対策や迷惑メール対策の機能が盛り込まれる予定もあるとのことで、統合化のアプローチをより推進していく。なお、高速スループットを達成しているものの、「NetScreen 5GT」と同様、ASICは搭載していない。
■ URL
ジュニパーネットワークス株式会社
http://www.juniper.co.jp/
プレスリリース
http://www.juniper.co.jp/company/presscenter/pr/2006/pr-060207.html
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( 石井 一志 )
2006/02/07 17:52
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