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松下電器、監視カメラを利用した新セキュリティソリューション


セキュリティ本部・三澤正彦本部長

遠隔映像監視シスムの概要
 松下電器産業株式会社のパナソニックシステムソリューションズ社は3月1日、IP統合ネットワークプラットフォーム「Sinapse-Net(シナプスネット)」の基本パッケージソリューションとして、「遠隔映像監視システム」および「映像・入退・PCガード連携システム」を発売する。

 これまで監視カメラによるセキュリティシステムは、NTSC方式が中心であったため、クローズドな環境での管理しかできなかった。だが、昨今では、IPネットワークとの連動によって、遠隔地からの管理が可能になったり、他の機器との連携が容易になっている。今回発表した新ソリューションは、こうした監視カメラの進化によって実現したもの。

 「映像監視が閉じた世界から脱皮し、他のシステムと融合する時代が訪れている。これによって、トータル運用コストの削減と、ユーザーの要求にも柔軟に対応できる体制が整う」(パナソニックシステムソリューションズ社セキュリティ本部・三澤正彦本部長)としている。

 遠隔映像監視システムは、最大128台までの監視カメラを直接IPネットワークに接続。これにより、一カ所から複数の遠隔監視を可能にするというもの。同社では、すでに、ハードディスクレコーダーに蓄積したデータを一カ所に送信して管理するソリューションを提供しているが、各拠点ごとにハードディスクレコーダーの設置が必要であることなどから、小規模の拠点においては導入しにくいといった声があがっていた。

 今回の遠隔映像監視システムでは、こうした問題が解決できるほか、IP変換装置を接続することで既存のアナログカメラも同システムで利用できるなど過去の投資資産も保護しているのが特徴。また、監視区分の変更など組織変更やカメラの増減にあわせた管理の変更なども可能となっている。

 「拠点ごとに管理システムやそれを運用する管理担当者を置くことが不要となり、さらに、監視カメラを直接IPネットワークに接続することから、大幅なコスト削減が図れる。また、拠点ごとに管理していた映像も一カ所で一括バックアップがとれるようになる」(パナソニックシステムソリューションズ)としている。

 価格は、個別見積もりとなっている。


映像・入退・PCカード連携システムの概要
 映像・入退・PCガード連携システムは、入退室管理とPCのセキュリティガードシステムを連動したソリューション。非接触のICカードや生体認証などと、ドア電気錠とを組み合わせた入退出管理を行うとともに、同管理システムをパソコン管理システムと連動。入室したときだけ、個人が使用するパソコンの起動が可能になるというもの。また、退出した際には、自動的にパソコンの画面がロックされ、第三者の操作や閲覧が行えないようにする。

 さらに、監視カメラと連動することで入退出時点や、パソコンを不正に操作している前後のシーンを画像として残しておくことができる。

 そのほか、照明機器や空調設備などと連動させることで、全員が退出したと判断した時点で、自動的に照明を消したり、空調を止めたりといったソリューションも提供できるという。

 「松下電器と松下電工の融合によって、こうした幅広いソリューションの提供が可能になっている。防災設備、空調設備、照明設備のほか、各種センサーとの連動による新たな提案も可能になるだろう」(パナソニックシステムソリューションズ社)としている。

 基本構成は、監視カメラ、ネットワークハードディスクレコーダー、管理サーバー、非接触ICマルチカードリーダー、入退室管理システム、PCガードソフトなど。価格は個別見積もりとなっている。

 同社では、今後、Sinapse-Netをベースとしたソリューションを拡大していく計画で、ソフトベンダーをはじめとするパートナー企業との協業を強化していく姿勢を示している。パートナー企業に関しては、技術情報などを開示して、開発支援を行う考えだ。


退出中はPCにログオンできないようになっている セキュリティカードをかざして入室する するとPCにもログオンできるようになる


URL
  松下電器産業株式会社
  http://panasonic.co.jp/
  ニュースリリース
  http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn060301-4/jn060301-4.html
  http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn060301-5/jn060301-5.html


( 大河原 克行 )
2006/03/01 17:20

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