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シーピーアイ、情報漏えい防止ソフト「TotalSecurityFort」の新版


野尻泰正代表取締役
 株式会社シーピーアイは3月1日、情報漏えい防止セキュリティシステム「TotalSecurityFort(以下、TSF)」の新バージョン3.8を発表した。価格はオープンで、3月31日から販売を開始する。

 TSFは、セキュリティポリシーを組織ごと、個人ごとに適切に設定し、円滑にセキュリティの運用をコントロールできるソフトウェア。セキュリティポリシーの設定のほか、情報漏えいの防止、ハードウェア/ソフトウェア資産管理などの機能を備え、現場の仕事の流れにあったセキュリティ管理を行うことができる。台湾ファインアートテクノロジー社が開発し、シーピーアイが日本の総代理店として昨年10月から販売を行っている。

 シーピーアイの野尻泰正代表取締役は発表会で、「TSFはシステム管理者にすべてのセキュリティを任せてしまうのではなく、現場の責任者が業務の必要性に応じて、確実かつ迅速にセキュリティポリシーを設定して運用することができるのが特徴。今回発表する新バージョンは、情報漏えいを防止する機能がさらに強化されており、より強力なセキュリティ運用が行えるようになった」と語った。


 新バージョンで追加された主な機能は、ユーザーの行動履歴の取得、送信メールの記録、メールサーバーの指定、リモート制御機能など。

 具体的な機能として、ユーザーの行動履歴の取得では、ユーザーの行ったファイル操作(削除・リネーム)や、アクティブなウィンドウのタイトル、Internet Explorerのウィンドウタイトルを取得しログとして記録することが可能となった。

 送信メールの記録は、ユーザーが送信したメールのログを記録する機能で、同時にメール本体の複製や添付ファイルの保存も行うことができる。メールサーバー指定では、ユーザーが使用するメールサーバーを制限することで、悪意のあるメールの送信を防ぐとともに、メールによる情報漏えい防止を実現する。

 また、リモート制御機能では、クライアントPCの画面を管理者側から直接操作することが可能となった。クライアントPCの画面をリアルタイムで監視したり、PCの設定をリモート操作で設定することができる。


ユーザーの操作ログ取得 メールの送信記録

メールのサーバー制御 リモート制御機能

 新バージョンではこのほかにも、UnKnown Security Policyの適用、管理者の指紋認証機能、Thin Client対応、セーフモードへの対応、ログイン・ログアウトの時間記録、ウォーターマークの印刷、特定USBの使用制限機能など、多くの機能が追加されている。

 今後、同社では代理店への展開を積極的に進めていく考えで、現在の代理店数6社を10~15社まで拡大させ、「初年度で20億円の販売を目指す」(野尻社長)と意欲を見せた。


台湾ファインアートテクノロジー社 劉振漢CEO
 なお、会見には開発元である台湾ファインアートテクノロジー社の劉振漢CEOも出席。「TSFの現バージョン3.7は日本市場でも高い評価を受けたが、同時に日本ユーザーの視点からいくつかの要望もいただいていた。新バージョン3.8では、これらの要望を反映するとともに独自の機能強化を行うことで、セキュリティレベルと利便性をより高めることができた。今回の発表を機に、TSFをさらに日本市場に広めていきたい」と新バージョンへの期待を語った。



URL
  株式会社シーピーアイ
  http://www.cpiinc.co.jp/


( 唐沢 正和 )
2006/03/02 09:12

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