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LinkProof
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Radwareの製品担当副社長、シャロン・トラックマン氏
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日本ラドウェア株式会社は4月13日、自社製品を新ブランド「APSoluteシリーズ」として再構成し、国内で販売開始すると発表した。新たに発売される3製品に加え、既存製品のIPS(侵入防御システム)「DefensePro」、マルチホーミングアプライアンス「LinkProof」もAPSoluteブランドに位置付けられ、ハードウェアなどが変更されている。
APSoluteシリーズは、APSolute Product Suiteと呼ばれる基本要素から構成される、アプリケーションデリバリ製品群。イスラエルRadwareの製品担当副社長、シャロン・トラックマン氏によれば、APSolute Product Suiteの特徴は3つあるという。まず1つは共通のOS「APSolute OS」で、2つ目は統合管理ツール「APSolute Insite」、そして3つ目がASICベースのハードウェア「APSolute Swich」になる。
このうちAPSolute Swichは、APSoluteシリーズで共通して利用可能なハードウェアプラットフォームで、これまでパフォーマンスやインターフェイスの数によって「Application Switch I~III」の3種類が提供されていたが、今回は新たに最上位の「同 IV」がリリースされた。また次世代のApplication Switch Vも既にスタンバイしており、2006年第2四半期中に正式提供を開始するという。なおDefenseProのみ、若干ハードウェアに異なる部分があるとのこと。
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AppDirector
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日本ラドウェアの代表取締役、公家尊裕氏
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APSoluteシリーズとして、今回、新たに提供が開始されるのは、サーバー・アプリケーションスイッチ「AppDirector」、アプリケーションアクセラレータ「AppXcel」、セキュアアプリケーションスイッチ「SecureFlow」の各製品。
AppDirectorは、「Web Server Director(WSD)」の後継製品で、Webサーバーや各種アプリケーションサーバーの負荷分散を行うためのアプライアンス。HTTPヘッダやペイロードに基づいた高度な負荷分散機能を備え、ポータルサイト、拠点間負荷分散、ディザスタリカバリ環境の構築用途などで利用できる。また、動的にCookieの変更を行うクッキーインサートやクッキーリライトの機能を持っているため、同一セッションが同一サーバーにひも付けされる必要がある、大規模なオンラインショッピングサイトなどでの使用にも対応可能という。価格は144万円(税別)から。
AppXcelは、アプリケーションの高速化を行うアクセラレータアプライアンス。CertainT 100の後継で、SSL暗号化・復号化の処理をサーバーからオフロードするSSLアクセラレーション機能、Webコンテンツを圧縮する機能、TCPセッションを集約してサーバーの負荷を軽減するマルチプレキシング機能などを備える。自身の負荷分散に関しては、AppDirectorを用いることも可能だ。価格は144万円(税別)から。
SecureFlowは、セキュリティデバイスに対するトラフィックコントロールを行うことで、負荷分散を実現するアプライアンス。トレンドマイクロ、シマンテック、チェック・ポイント、ジュニパー、ISSといったベンダの、ウイルス対策サーバー、フィルタリングサーバー、ファイアウォール、VPNゲートウェイ、IDS(侵入検知システム)などに対する、負荷分散、システムの最適化、高可用化を行えるという。既存製品でいえば、「Content Inspection Director(CID)」や「FireProof」の後継的な位置付けになる。価格は386万円(税別)から。
日本ラドウェアの代表取締役、公家尊裕氏は、これらの製品の市場投入により、「エンタープライズ市場に対してのフォーカスを強める」と説明する。現在、同社の売り上げのうち65%がエンタープライズ、35%がキャリアという比率になっているというが、エンタープライズの比率を80%まで上昇させたい考え。そのためにマーケティング活動の強化も行うほか、価格面の見直しを実施し、購入しやすい価格付けをしたとしている。
■ URL
日本ラドウェア株式会社
http://www.radware.co.jp/
プレスリリース
http://www.radware.co.jp/company/press/20060413.html
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( 石井 一志 )
2006/04/13 17:43
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