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フェニックステクノロジーズ、セキュリティ製品を強化しスイートとして発売


市場開発本部長の根岸正人氏
 フェニックステクノロジーズ株式会社は6月6日、エンドポイント用セキュリティソリューション「Phoenix Trusted Security Suite」の販売を開始した。

 同社はクライアントPCのバイオスメーカーとして知られているが、「2年前から、バイオスにひもづけた機器認証ソリューションを提供してきた。今回、さらに機器認証ソリューションを強化し、内部漏えい対策を実現するスイートソリューションとして提供する」(根岸正人・市場開発本部長)という方針で新製品を発売する。

 新製品は、企業内で利用するPCがどんな外部入出力デバイスを利用しているのかを調査し、レポートを作成する機能をもつ「Phoenix TrustTracker」(999台までのクライアント利用の場合、16万円)と、企業が定めたポリシーに基づき、外部入出力デバイスの利用制限を行う「Phoenix TrustShield」と、追加のハードウェアを必要とせずにPCの機器認証を行う「Phoenix TrustConnector」をセットにした「Phoenix Trusted Security Suite」(1クライアント/6000円)。


エンドポイントソリューションの一覧 今回発売する製品群 新製品の利用イメージ

 TrustTrackerは、IT管理者がセキュリティポリシーの作成や、自社のクライアント機器の現状を調査するために利用するソフトウェア。特別なクライアントアプリケーションを利用する必要がないので、コスト的にも、手間的にも最小限の負担で利用しているデバイスの調査が行える。企業内のPCのすべてのポートとデバイスを検出する機能をもち、現在利用中のデバイスをポート別、マシン別にネットワークで自動的に検出するほか、過去に使用したデバイスの検出も可能とする。

 検出したデバイスはリスト化し、XMLによりWebブラウザ上に表示することが可能で、結果はレポートとして利用することができる。


 TrustConnectorは、電子証明書ベースのセキュリティソリューションで、マザーボード上のバイオスとエンジンを1対1でひもづけすることで、利用できるデバイスを制限することができる。

 TrustShieldは、USBや外部デバイスに簡単にデータをコピーできる状況を改善するソリューション。物理ポート、無線ポート、デバイスの使用をコントロールでき、許可、禁止、リードオンリーといった細かい設定が可能になる。利用できるデバイスについては、メーカー、モデル、シリアル番号などによって制御することができるので、同じメーカーのデバイスでもモデルごとに利用制限をかけたり、同じメーカーの同じモデルのデバイスでもシリアル番号によって利用制限をかけることもできる。

 制御できるポートおよびデバイスは、物理ポートとしてはUSB、IEEE 1394、PCMCIA、シリアル、パラレル。無線ポートとしては、Wi-Fi、Bluetooth、IrDA。ストレージデバイスとしてはリムーバブルストレージ、CD/DVD、フロッピーデバイス、テープドライブ。

 TrustShieldとTrustTrackerを連携して使用する場合には、TrustTrackerでネットワーク上のPCを調査し、検出したデバイスをリスト化。リストからユーザーが利用しているデバイスの調査を実施したり、TrustShieldによってセキュリティポリシーの策定を行い、そのポリシーを行使することができる。



URL
  フェニックステクノロジーズ株式会社
  http://www.phoenix.com/japan/
  ニュースリリース
  http://www.phoenix.com/japan/About+Phoenix/Investors/News+Releases/2006/20060606.htm


( 三浦 優子 )
2006/06/06 17:08

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