ソフォス株式会社は6月7日、統合脅威管理ソリューション「ソフォスエンドポイントセキュリティ」のセキュリティ強化のため、ソフォスエンドポイントセキュリティに含まれるクライアントおよびサーバー用アンチウイルスソフト「Sophos Anti-Virus」の機能を強化したと発表した。
ソフォスエンドポイントセキュリティは、同社が提供するエンタープライズ向けのアンチウイルスソリューションで、Sophos Anti-Virusとメールサーバー用ソフト「Sophos PureMessage」で構成されている。今回のリリースではSophos Anti-Virusのバージョンアップとともにアドウェアやスパイウェア対策と不正侵入対策機能を持つ新製品「Sophos Client Firewall」をオプション製品として追加。またあわせてSophos Anti-Virusの管理コンソール「Sophos Enterprise Console」にSophos Client Firewallの管理機能とクライアントのリモート管理機能を追加した。
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クライアントファイアウォールの設定画面
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ソフォス代表取締役社長アラン・ブロデリック氏
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Sophos Client Firewallは、アプリケーションフィルタリングとパケットフィルタリングを統合したものでハッキングなどを防衛する。またステルステクノロジーによりマシンを外部から隠して不正なアクセスを防ぐとともにポートブロック機能を提供する。さらに管理者からみて管理が困難であることがネックだったパーソナルファイアウォールを、Sophos Enterprise Consoleでアンチウイルスソフトともに一元管理できるよう設計されている。
Sophos Enterprise Consoleのリモート管理機能は、管理者がすべてのマシンのステータスをリアルタイムで監視することが可能になる。アドウェアやマルウェアを検知した際にはリモートでクリーンアップおよび修復することができ、クライアントの管理が容易となった。
今回の既存ソフトへの追加機能で注目されるのが、Anti-Virus for Windowsに追加されたアドウェアやPUAを検知し隔離、削除ができる機能。PUAとはPotentially Unwanted Applicationの略でビジネスネットワークで必要とされない、P2Pソフトなどのソフトウェアの総称。ソフォスが切り分けの難しいスパイウェアやPUAを定義ファイルとして提供することで新しい脅威にも素早く対応することができる。また新たにCisco NACをサポートするほかWindows XP、Windows Server 2003の64ビット版もサポートされるようになった。
価格は、100ユーザーまでの年間ライセンスで1ユーザーあたり、Sophos Anti-Virus for Windowsが3,960円、Sophos Anti-Virus for WindowsおよびSophos Client Firewallが4,760円から。
ソフォスの代表取締役社長アラン・ブロデリック氏は、セキュリティ対策といってもさまざまな脅威が存在し、多くのベンダーがサービスを提供している現状に「バラバラのソリューションを導入するとギャップが生まれ、それにより管理コストが増大する」と問題点を指摘した。あわせてソフォスは、すでに統合的なソリューションを提供しているが、現在カバーしていないアクセス管理やパッチ管理といった分野にも対応していくつもりであると今後について語った。
■ URL
ソフォス株式会社
http://www.sophos.co.jp/
( 羽場 一樹 )
2006/06/07 21:14
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