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トレンドマイクロ、ネット詐欺への対応を強化した企業向けフィルタリングソフト


Trend Micro InterScan WebManager 5.0の画面イメージ

ワンクリック詐欺サイトの実例

プロダクトマーケティングマネージャー、宮崎謙太郎氏
 トレンドマイクロ株式会社は7月13日、企業向けのWebフィルタリングソフト「Trend Micro InterScan WebManager 5.0」を発表した。従来版と比べて、ワンクリック詐欺をはじめとするネット詐欺への対応を強化したほか、データベース更新頻度を向上させている。出荷開始は7月20日から。

 InterScan WebManagerは、URLデータベースをもとに、アダルトサイトを初めとする有害サイトや、業務に不必要と思われるWebサイトへのアクセスをブロックするための製品。「不法」「アダルト」「出会い」「ギャンブル」「ショッピング」といった72のカテゴリから「アクセス不要と判断したもの」を選択すると、そこにカテゴライズされたWebサイトへの通信はブロックされる。アクセスを制限するサイトは個人、グループごとにカスタマイズできるほか、閲覧のみ認め、書き込みを制限するといった「掲示板対策」も行うことが可能で、情報漏えい対策としても利用できるという。

 今回の新版では、これらの機能に加えてネット詐欺への対応を強化。フィッシング、ファーミングや日本で発達した「ワンクリック詐欺」などを防ぐため、詐欺サイトへの誘導経路となる迷惑メールやブログのコメントトラックバックを、URL収集対象に追加している。あわせてトレンドマイクロでは、不審なWebサイトの監視作業において、見た目だけでなくサイトの目的まで確認してカテゴリ判断を行うようにしたとのことで、プロダクトマーケティングマネージャー、宮崎謙太郎氏は「アダルトサイトのように見えながら、不正行為を行っているサイトを判別できるようにしている」と述べた。さらに、URLの移動などが頻繁におこる詐欺サイトに対応するために、これまで1日1回だったデータベース更新を1日3回に増やした。

 加えて、グループ管理者の管理権限を強化したこと、グループ単位でのログ出力とレポートを可能にし、内部統制で必要とされるきめ細かな管理をサポートしたことも大きいという。これによって、グループ単位で階層型にルールを設定でき、上位グループの設定を最低基準として下位グループに強制したり、個別のアクセスレポート作成を自動的に作成したりと、柔軟な運用が行えるようになった。

 そのほか、複数サーバーで負荷分散を行う際の一元管理を可能にした点、管理者向け通知機能の拡充などユーザビリティを向上した点、URLデータベース用のメモリ空間を二重にして、データベース更新中もフィルタリング機能を継続利用できるようにした点、などを改善したとしている。

 対応OSは、Windows Server 2003 SP1/2000 Server SP4以降、Solaris 9/10(SPARC版)、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 3.0、同 AS/ES 4.0。

 価格は、30アカウントで23万8000円(税別)から。トレンドマイクロでは、今後1年間で7億円の販売を見込む。



URL
  トレンドマイクロ株式会社
  http://www.trendmicro.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2006/news060713.htm


( 石井 一志 )
2006/07/13 16:06

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