|
米Webroot Software CEOのデビッド・モール氏
|
ウェブルート・ソフトウェア株式会社は7月26日、企業向けスパイウェア対策ソフト「Spy Sweeper Enterprise 3.1」を発表した。販売は8月1日より。
Spy Sweeper Enterpriseは、スパイウェアの検出・除去・防止などの機能を備えた企業向けのスパイウェア対策ソフト。OS上からは除去しきれないカーネルレベルのスパイウェアの駆除に対応しており、PCに侵入したスパイウェアを完全に駆除できる。また、「スマートシールド」により既知のスパイウェアだけでなく、亜種を含む未知の脅威にも対応している。
米Webroot Software CEOのデビッド・モール氏は、「ウィルスはなんらかの挙動を起こすため、トラップを仕掛けておくだけで検出は可能だった。しかし、スパイウェアはPC内に潜伏するため、なんらかのアクションを起こなさないと検出できない。弊社の自動スパイウェア検出システムであるPhileasは、ネットサーフィンやチャット、メールといったアクションを起こすことで、Web上のスパイウェアを検出するシステム。これを利用することで、スパイウェアをいち早く検出することができる」と、スパイウェアの検出能力の高さが強みと紹介する。
|
テクニカルサポート ディレクターの野々下幸治氏
|
最新版のSpy Sweeper Enterprise 3.1では、新たに日本語をサポート。また、Active Xコントロールを用いて侵入するスパイウェアをブロックする「Active Xシールド」やWebブラウザに望ましくないツールバーをインストールすることを防ぐ「ブラウザヘルパーオブジェクトシールド」、スパイウェア配布の疑いのあるWebサイトの閲覧を防止する「スパイコミュニケーションシールド」、Internet Exploterのセキュリティゾーンの設定変更をブロックする「IEの信頼サイトシールド」を新たに搭載。また、WinnyなどのP2Pソフトの検知・削除機能も搭載された。
同社テクニカルサポート ディレクターの野々下幸治氏は、「弊社が実施した国内企業のスパイウェア対策状況を見ると、スパイウェア対策ソフトの利用率は45%と米国企業の73%に比べて低い。別の調査では10%台という結果も出ており、スイート製品で対応しているのが現状ではないだろうか」と説明。「導入率は低いものの、スパイウェアへの防御の意識はおおむねできていると回答した企業が75%近くに達している。被害を受けていないので、現状で十分と認識しているのではないか」と、国内企業の多くがスパイウェアに対して認識不足ではないかと指摘する。
「スパイウェアはすでに全世界に広がっており、使用目的もキーロガーなど組織犯罪の傾向が強まっている。また、スパイウェア自体も潜伏するモデルに移行しており、検出するのが難しくなっている」(モール氏)と、スパイウェアが個人情報の盗難やその情報を用いた詐欺など犯罪に用いられていると説明。「企業にとっては、データの盗難だけでなく、コンプライアンスの問題ともなっている」と、スパイウェア対策の必要性を強調した。
対応システムは、Windows 2000 SP4/XP Professional SP2/Server 2003。参考価格は、10ユーザライセンス(更新サービス1年間付き)の場合が3万400円、100ユーザライセンス(更新サービス1年間付き)の場合が25万2000円、1000ユーザライセンス(更新サービス1年間付き)の場合が152万円。
■ URL
ウェブルート・ソフトウェア株式会社
http://www.webroot.com/jp/
( 福浦 一広 )
2006/07/26 18:20
|