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ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティの画面イメージ
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フィッシング詐欺サイトを警告するポップアップ
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リモートファイルロック機能の概要
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トレンドマイクロ株式会社は8月30日、ウイルス対策ソフト「ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ」(以下、ウイルスバスター2007)を発表した。ダウンロードによる既存ユーザーの無償バージョンアップと、期間限定版の提供を9月14日より開始。パッケージ版、ダウンロード版の販売は9月22日から開始する。同社のオンラインショップでの価格は、パッケージ版が6594円、ダウンロード版が4725円。優待版や複数年契約版も用意される。
ウイルスバスター2007は、ウイルス対策ソフトである「ウイルスバスターシリーズ」の、コンシューマ向け最新版。最大の特徴はウイルス以外の脅威に対する対応を強化したことで、別途販売されていたスパイウェア対策ソフト「スパイバスター2006」の機能を取り込み、スパイウェア対策機能を向上させている。「これまではウイルス対策とスパイウェア対策の2つのエンジンとして提供してきたが、これを統合した新エンジンを搭載した」(コンシューマ統括本部 統括本部長 バイスプレジデントの沢昭彦氏)。
ほかにも、「CWShredder」の検出機能、履歴クリーナー機能、rootkitの検出・削除機能、150カ所のシステム設定を常時監視して改ざんを防止する機能、疑わしいプログラムによるインターネットアクセスを防止する機能も搭載している。特に最後の機能では、疑わしいプログラム自身のアクセスだけでなく、ほかの通常のプログラムを経由したアクセスも制限できるように改良が加えられているという。
また、金融機関などを装った偽のWebサイトなどにだまされないよう、ユーザーに警告するフィッシング対策機能も強化。新たにヒューリスティック検知の機能が追加されたことに加え、従来Internet Explorerのツールバー形式で提供されていたものを、ポップアップ形式での警告に変更し、Firefox 1.5でも利用できるようにしている。
さらにトレンドマイクロでは、Web経由でセキュリティサービスを提供する「トレンド フレックス セキュリティ」も開始する。このサービスでは、ウイルスバスターユーザー向けに「リモートファイルロック」を提供する。この機能は暗号化されたフォルダを作って、PC紛失・盗難時などに備えるもの。リモートからロックをかけ、パスワードを入力しない限りフォルダを開けないようにして、セキュリティを確保するという。
また、チャットやリモートコントロールによるサポートを提供するほか、誰でも利用できる機能として、セキュリティ情報ポータル「セキュリティNOW」、オンラインウイルスチェック、スパイウェアが不正な動作をしていないかを監視する常駐型ツール「セキュリティウォッチャー」を提供する。
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新製品のパッケージをかかげる、日本代表の大三川彰彦氏
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日本代表の大三川彰彦氏は、「複合化された脅威がまん延している。ひとくちにフィッシングといっても脅威が複合的で、総合的なセキュリティソリューションが必要」と、ウイルス対策以外のセキュリティ機能の重要さを指摘。Webサービスを併用するハイブリッド型のアプローチを採用した点については、「ソフトにインストールされている機能のみならず、最新の脅威に対して検索・削除ができるサービスを、Webサービスを利用していち早くタイムリーに提供することで、(ユーザーがPCを)いつでもどこでも安全に利用できる」と述べている。
なお今回よりライセンス体系も変更され、1ライセンスにつき3台までのPCで利用可能になったことも大きな変更点だ。沢氏は、「PCを複数台お持ちの家庭が、インターネットに接続する家庭の半分を超えつつある」現状を踏まえて、今回の変更に踏み切ったと説明している。このライセンス体系変更は既存ユーザーにも適用され、ウイルスバスター2007へ切り替えたタイミングから、1ライセンスにつき3台まで利用できるようになるとのこと。ただし体系変更に伴い、サポート契約の年間更新料金が2007年1月16日より値上げになる。オンライン更新1年の場合、現行が3150円、価格改訂後が4725円。
対応OSは、Windows XP SP1以降/2000 Professional SP4以降。
■ URL
トレンドマイクロ株式会社
http://www.trendmicro.co.jp/
ニュースリリース
http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2006/news060830.htm
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( 石井 一志 )
2006/08/30 17:02
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