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トレンドマイクロ、同社初のSCMアプライアンス製品を発売

中堅企業のあらゆるセキュリティ対策を1台で簡単サポート

InterScan Gateway Security Appliance

プロダクトマネジメント課・神田貴雅氏
 トレンドマイクロ株式会社は9月19日、中堅企業向けの統合ゲートウェイセキュリティアプライアンス「Trend Micro InterScan Gateway Security Appliance」を10月26日から発売すると発表した。従業員100人から1000人規模の中堅企業をターゲットに、今後1年間で3億円の販売を目指す。

 InterScan Gateway Security Applianceは、メールとWebのセキュリティ機能を1台に集約した同社初のSCM(Secure Contents Management)アプライアンス。データを中継するブリッジ型でネットワークに導入できるため、既存のネットワーク環境に手を加えることなく、初期設定のままでも、すぐに多機能なゲートウェイ対策を導入・運用できるのが特長。

 同社プロダクトマネジメント課の神田貴雅氏は、「現在、導入コストや簡便性、統合性を求める中小企業では、ファイアウォールからVPN、ウイルス対策までを幅広くカバーするUTM(Unified Threat Management)アプライアンスが注目されている。その一方で、すでにファイアウォールなどのネットワークセキュリティを導入済みの中堅企業からは、ネットワーク機能を除くコンテンツセキュリティ機能に特化したSCMアプライアンスへの要望が高まっている。新製品では、こうしたニーズに対応し、購入を決める時点から、導入・設定・運用、さらには障害発生時まで、すべての場面で簡単さとわかりやすさを追求し、中堅企業のあらゆるセキュリティ対策を1台でサポートできるSCMアプライアンスを実現した」としている。

 新製品が提供する主なセキュリティ機能は、ウイルス対策、スパイウェア対策、スパムメール対策、コンテンツフィルタリング、IPフィルタリング、URLフィルタリング、ボット対策、大規模感染予防サービス、ダメージクリーンナップサービスなど。

 「とくにダメージクリーンナップサービスでは、ゲートウェイ機能だけでなくスパイウェアやウイルスに感染したクライアントの復旧まで行うことができる。たとえば、スパイウェアに感染したPCがネットワークに接続し、そのスパイウェアの挙動により不正なサイトにアクセスを試みようとした場合、新製品がダメージクリーンナップテンプレートのダウンロードへ誘導し、自動的に感染PCのクリーンナップを行ってくれる」という。

 障害時への対策としては、記憶デバイスを検索エンジンやパターンファイルなどのプログラムを格納するCFカードと、ログデータや隔離ファイル用のHDDの2種に分けることで、万が一HDD障害が発生した際もCFカード内のプログラムで稼働する「ディスクレスモード」によって被害を最小限にとどめることができる。また、セキュリティ機能がすべて稼働しない状況になっても、「フェイルオープン」機能によって、ゲートウェイの通信は遮断されず、メールやWebなどのサービスを継続利用することが可能となっている。


InterScan Gateway Security Applianceのソリューションイメージ ダメージクリーンナップサービス ハードウェア外観の各部紹介

 新製品のラインアップは、最大ユーザー数に応じて6モデルを用意。税別価格は、「M100」(100ユーザー)が89万7000円、「M200」(200ユーザー)が156万20000円、「M300」(300ユーザー)が211万14000円、「M600」(600ユーザー)が258万6000円、「M800」(800ユーザー)が308万4000円、「M1000」(1000ユーザー)が346万4000円となっている。

 なお、サポート窓口は従来のソフトウェアと同様、トレンドマイクロサポートセンターで一括対応する。ハードウェア保守としては、障害時ハードウェアセンドバック交換サービスを実施し、購入後1年間であれば、故障機の受付後翌日に代替機を配送する。2年目以降は、年額8万9000円の有償サービスとなる予定。



URL
  トレンドマイクロ株式会社
  http://www.trendmicro.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2006/news060919.htm


( 唐沢 正和 )
2006/09/19 17:10

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