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ジャストシステム、ロシアKaspersky製ウイルス対策ソフトを国内で販売


Kaspersky Internet Security 6.0のパッケージ

Kaspersky Internet Security 6.0の画面イメージ

Kaspersky Labsの創設者でアンチウィルス研究所 所長のユージン・カスペルスキー氏(左)と、ジャストシステムの浮川和宣社長(右)
 株式会社ジャストシステムは10月3日、ロシアKaspersky Labsと提携し、Kaspersky Lab製コンシューマ向け製品の国内における独占販売権を取得したと発表した。期間は5年で、以後は1年ずつ自動更新される。またこれに伴いジャストシステムは、統合セキュリティソフト「Kaspersky Internet Security 6.0」とウイルス対策ソフト「Kaspersky Anti-Virus 6.0」を11月17日より販売開始する。対応OSはWindows XP SP2/2000 Professional SP4。

 Kaspersky Anti-Virus 6.0は、ウイルス検知率についてドイツの研究所が行った調査で、世界最高の99.06%を記録したウイルス対策ソフト。別の団体が実施した新種ウイルスへの平均対応速度調査でも、競合ベンダよりも圧倒的に速いというデータが出ており、事実、Kasperskyでは1時間に1回ウイルス定義ファイルを更新しているという。ジャストシステムのKasperskyプロジェクトリーダー、横井太輔氏はこうした特徴をとらえ、「世界最高峰のセキュリティソフトをお客様に提供したい」と述べた。

 主な機能としては、オンデマンド/スケジュールの検索機能、ファイル操作やメール受信、Webサイト閲覧時のリアルタイムスキャン機能、プログラムやレジストリの改ざんを監視する機能など、ウイルス対策ソフトが備える機能を一通り備える。また、ウイルス定義ファイルに記述されていない未知のウイルスを検知するプロアクティブディフェンス機能も備えた。

 一方のKaspersky Internet Security 6.0は、Kaspersky Anti-Virusにスパイウェア対策、迷惑メール対策、パーソナルファイアウォール、IDSなどを追加したセキュリティスイート製品である。

 ジャストシステムでは機能面での優位性を訴え、まず、セキュリティに関心を持つ上級個人ユーザー層を対象に拡販したい考え。同社の浮川和宣社長は、「現在では、新たな脅威が日々生まれているといっても過言ではなく、セキュリティに対する重要さも増している。日本においても、こういう技術がもっとPCユーザーに必要だと思った」と述べ、Kasperskyの技術力にほれ込んだと説明。「全面的に力を入れて日本のPCユーザーのために展開していきたい」と話した。

 価格は、Kaspersky Anti-Virus 6.0の通常パッケージ版が8800円(税別)、Kaspersky Internet Security 6.0が1万2800円(同)。ジャストシステム製品や他社製セキュリティ対策ソフト・サービス利用者向けの特別優待版も用意されており、パッケージ版がそれぞれ8000円(税別)、5800円(同)、ダウンロード版が5500円(同)、4200円(同)。この優待版では、ウイルス定義ファイルの更新サービスを通常パッケージ版よりも3カ月長い15カ月間利用できる。

 販売目標は、初年度25万本、金額ベースで15億円程度。なお今回は個人向け製品の発売になるが、浮川氏は「コンプライアンスなど企業運営という観点からのセキュリティ製品も必要になっている。当社はエンタープライズ分野でもビジネスをしており、大きなくくりとしてのセキュリティ分野ではジャストシステムの事業クラスタを作っていきたい」とも述べている。



URL
  株式会社ジャストシステム
  http://www.justsystem.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.justsystem.co.jp/news/2006l/news/j10031.html?w=hmidx


( 石井 一志 )
2006/10/03 17:39

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