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図研ネットウエイブ、検知率99%の韓国製迷惑メール対策アプライアンスを発売


SPAM WATCHER Appliance

テラステクノロジー 日本支社長、キム・ヨンジュン氏
 図研ネットウエイブ株式会社は10月11日、韓国テラステクノロジーの迷惑メール(スパム)対策アプライアンス「SPAM WATCHER Appliance」を、同日より販売を開始すると発表した。価格はエントリーモデルで106万円から。

 SPAM WATCHER Applianceは、独自のMTA技術をもとに開発された迷惑メール対策アプライアンス。多くのフィルタを併用して、テスト環境での計測では99%以上という高い迷惑メール検知性能を備えるほか、「メモリ上で高速に処理するのでメール障害や遅延が起こりにくい」(テラステクノロジー 日本支社長、キム・ヨンジュン氏)点が特徴。韓国では「高性能なMTA能力も評価されており、韓国では、大手ISPやポータルでは90%のシェアを持つ。またLG電子や現代自動車などの大手企業、大学、官公庁でも広く利用されている」(キム氏)という。

 迷惑メールは、ブラックリストを利用するIPフィルタ、迷惑メールのパターンを利用するコンテンツフィルタ、メール流量制限などが可能なSMTPフィルタ、ベイジアンフィルタやSpamDNAを利用した学習型フィルタ、フィッシングデータベースを利用するアンチフィッシングフィルタ、などの多層フィルタによってブロックする仕組み。各種フィルタやファームウェアは随時オンラインアップグレード可能で、常に最新の状態に保つことが可能だ。

 またフィルタでは、メールの言語に依存しないRPD(Recurrent Pattern Detection)フィルタを搭載する点も特徴。米Commtouchの全世界トラフィック分析技術を活用したこのフィルタを利用すると、新種迷惑メール/ウイルスメールであっても、最初に検出されてから数分以内に製品でのブロックを行えるようになるという。

 迷惑メール対策以外では、SMTP攻撃・DoS攻撃の遮断機能、ロシアDoctor Web製のエンジンを用いたウイルス・スパイウェア対策機能、送信・受信メールの送受信者や本文を検査して情報漏えいのおそれのあるメールを遮断する機能、などのセキュリティ機能を備えた。

 迷惑メールと判定されたメールは隔離用のHDDに保存され、Webベースのインターフェイスで各ユーザーが処理することが可能。ここでユーザーごとの独自フィルタルールを設定することもできる。


図研ネットウエイブの代表取締役社長、中村郁生氏
 ラインアップには、1日あたり最大100万通を処理可能な「SPAM WATCHER 100」から、同500万通を処理できる「SPAM WATCHER 500」までの4製品を用意した。メール隔離用のHDDはSPAM WATCHER 100で10GB、同 500では150GBが搭載され、SPAM WATCHER 100で100~200名、同 500で1万名程度までのユーザー環境に対応する。

 設置はインラインでネットワークに配置するブリッジ型と、MXレコードを書き換えるプロキシ型に対応。SPAM WATCHER 100を除く3製品にはバイパスカードが搭載されており、製品が障害を起こした場合でもメールの送受信は行えるようにしている。SPAM WATCHER 500では、冗長化もサポートした。

 図研ネットウエイブの代表取締役社長、中村郁生氏は「設置が容易で維持運営が楽にできることやコストパフォーマンスに優れること、当社と戦略がマッチすることなどを条件に迷惑メール対策製品を探していたが、SPAM WATCHERではすべてを満足できた」と取り扱いに至った理由を説明。「当社の400社強の顧客に販売するほか、パートナーを通じて新しいメールセキュリティ製品として訴求する。市場の10%くらいのシェアを早い段階で確保したい」と抱負を述べた。なお当初は、迷惑メール対策の整備が進んでいない中堅以下の企業を主な対象として販売を推進する考えである。



URL
  図研ネットウエイブ株式会社
  http://www.znw.co.jp/
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.znw.co.jp/product/spamwatcher/pdf/0601011_sw.pdf


( 石井 一志 )
2006/10/11 16:29

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