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Oracle Virtual Directory
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システム製品統括本部営業推進部Fusion Middlewareグループ担当ディレクターの北野晴人氏
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日本オラクル株式会社は10月17日、複数のシステムに格納されているユーザー情報を仮想的に統合する「Oracle Virtual Directory」を発表した。同日より販売を開始する。
Virtual Directoryは、データそのものを持たずに必要な情報のみ収集してディレクトリを作成するID管理製品。データそのものは元のディレクトリサーバーやデータベース内に格納されているため、既存の構成を変更することなく短期間に導入できるのが特徴。統合できるのはLDAPサーバー以外に、RDBMSの情報にも対応している。
同社システム製品統括本部営業推進部Fusion Middlewareグループ担当ディレクターの北野晴人氏は、「一般的なID管理製品で複数のユーザー情報を統合しようとする場合、大規模なインテグレーションが必要になる。また、新たなディレクトリサーバーを管理するためのコストや、連携部分のメンテナンスコストなどが発生する。このVirtual Directoryでは、既存のディレクトリサーバーが持つデータをそのままに、仮想的に統合できるので、導入・管理が容易なのが利点」と説明する。
また、仮想的に統合できることから、ロードバランサーとしての利用など、可用性向上を目的とした使い方も可能と北野氏は紹介する。「Virtual DirectoryはSSLに対応しているため、SSL非対応のデータソースに対しクライアントからのアクセスをSSL化することもできる。また、アクセスログの一元化にも有効だ」と、さまざまな応用方法も紹介した。
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シングルサインオン製品のバックボーンとしての利用例
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データベースを簡易LDAPとして利用する例
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対応しているディレクトリサーバーは、Oracle Internet Directory、Microsoft Active Directory/Application Mode、Sun Java System Directory Server、IBM Tivoli Directory Server、Novell eDirectory、CA eTrust Directory、Siemens DirX。対応しているRDBMSは、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2のほか、JDBC接続可能なRDBMS。
ProcessorライセンスとNamed User Plusライセンスの2つが用意されており、価格は、500万円(税別)/Processor、10万円(税別)/Named User Plus。そのほか、ID管理ソリューション「Oracle Identity and Access Management Suite」の一製品としてバンドル販売も行われる。
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常務執行役員システム製品統括本部長の三澤智光氏
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同社常務執行役員システム製品統括本部長の三澤智光氏は、「北米では、短期ソリューションとして販売しており、仮想化だけでいいという企業も多い。日本では、大手企業から問い合わせをいただいており、いくつかの企業で商談を進めている。仮想的に統合できるのは、オラクルだけ。年末から来年にかけ、内部統制がらみで商談も本格化するとみており、アイデンティティ&アクセス市場でシェアナンバーワンを奪っていきたい」と、意欲を見せた。
■ URL
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
ニュースリリース
http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1637
( 福浦 一広 )
2006/10/17 15:44
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