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同社社長兼CEOのフィリップ・ダンケルベルガー氏
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米PGP Corporationは11月13日、企業向け暗号化製品の日本語版を発表した。
今回日本語化されたのは、ディスク全体の暗号化を行う「PGP Whole Disk Encryption」、複数の暗号化アプリケーションの一元的管理を行う「PGP Universal Server」、サーバー側でメールの暗号化を行う「PGP Universal Gateway Email」、クライアント向けの暗号化製品「PGP Desktop」。あわせて、ネットワーク上の共有フォルダの暗号化製品「PGP NetShare」も発表された。
新たに発表されたPGP NetShareは、ファイルサーバー上のファイルを暗号化する製品。既存のLDAPやActive Directoryを利用して、グループや個人などきめ細かなアクセス権限の設定が行えるのが特徴。また、ユーザーからはこれまでと同じ操作でファイルを保存したり開いたりできるため、ユーザー教育の必要がないのも特徴としている。
PGP Whole Disk Encryptionでは、新たにMac OSに対応。これにより、USBメモリ上のデータを暗号化したままで、WindowsとMac間でデータのやり取りが可能となった。また、パスワードの同期化により、Windowsへのシングルサインオンにも対応している。
同社社長兼CEOのフィリップ・ダンケルベルガー氏は、情報漏えいが企業に与える影響について、「情報漏えいを経験した企業を対象に調査を行ったところ、情報漏えいでかかった費用の平均は1400万ドル。そのうち、既存顧客の流出や新規顧客獲得への影響に54%のコストがかかっているという結果が出た」と、情報漏えいが企業のイメージ低下に大きく影響すると指摘する。
「個人情報保護法や日本版SOX法など、企業にとって情報保護は大きな課題となっている。これは日本だけでなく、世界的に同様の傾向。暗号化は情報漏えいに対して有効な対策」とダンケルベルガー氏は述べ、今回の日本語版投入により日本市場での顧客獲得を目指すとした。
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日本語化されたPGP Desktop
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Mac版も日本語化。新機能により、暗号化されたUSBメモリをWindowsとやりとりできる
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■ URL
日本PGP株式会社
http://www.pgp.com/jp/
プレスリリース
http://www.pgp.com/jp/9525_japan_announce.html
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・ メール暗号化ソリューションの米PGP、日本法人を設立(2006/01/26)
( 福浦 一広 )
2006/11/13 14:45
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