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マカフィー、検疫機能を強化した統合セキュリティソリューション新版

「セキュリティを“統合化”することでコストを30%削減できる」

McAfee Total Protectionの概要
 マカフィー株式会社は1月25日、企業向け統合セキュリティソリューションの新版、「McAfee Total Protection for Enterprise 2.0(以下、Total Protection 2.0)」を発表した。2月19日から出荷を開始する。

 ここ数年、さまざまな企業の買収により、セキュリティソリューションの質を高めてきたマカフィー。「Total Protection 2.0は、その集大成といえる」と米McAfee Senior Vice Presidentのクリス・ケンウォーシー氏は語る。「年々、複雑化する脅威に対しては、統合的に対策を施していくことが必要となる。その“統合化”というキーワードの下、セキュリティだけでなくコンプライアンスも包括したソリューションを提供していくことが、当社の今後の戦略だ」(クリス氏)という。

 その戦略を推し進める原動力となるのが、今回発表されたTotal Protection 2.0だ。

 Total Protection 2.0は、ウイルス対策の「VirusScan Enterprise」、スパイウェア対策の「AntiSpyware Enterprise」、ホスト型不正侵入防止の「Host Intrusion Prevension」、スパム対策の「SpamKiller」、検疫ネットワークを実現する「Policy Enforcer」、Webブラウザ防御を行う「Site Advisor」からなる統合セキュリティスイート製品。これらのコンポーネントを「ePolicy Orchestrator(以下、ePO)」という1台のコンソールから管理できるのが特徴だ。マーケティング本部長の久我信之氏によれば、「管理を一元化することで、こうしたソリューションを別個に導入するよりも、30%前後のコスト削減ができる」(マーケティング本部長の久我信之氏)という。


米McAfee Senior Vice Presidentのクリス・ケンウォーシー氏 マーケティング本部長の久我信之氏

 今回の新版では、Webブラウザ防御と検疫ネットワークにおける機能強化がなされた。Webブラウザ防御を行うSite Advisorは、「他社のフィッシング詐欺対策ツールのように、ただ怪しいサイトかどうかを判定するのではなく、そのサイト内の画像ファイルなどにマルウェアが潜んでいないか、というようにサイトが怪しい挙動を行わないかを判定できる」(久我氏)点が特徴という。

 検疫ネットワークでは、Policy EnforcerがシスコのNAC(Network Admission Control)との互換性を実現。検疫ポリシーの定義、ポリシー違反の検知・検査、違反ユーザーの隔離などを、システム的に連携して行えるようになった。そのほか、「シスコのACS(Access Control Server)の設定も、当社のePOからGUIを使って行うことが可能になる」(久我氏)という。

 今後の販売方針として久我氏は、「アンチウイルス製品やIPS製品などで関係を築いてきた当社のパートナーのほか、シスコのパートナーからも積極的に販売していく」と述べる。その上で、「今後も方針を明確にしつつ、同製品が当社の売り上げの10%となるよう努力していくつもりだ」(久我氏)とした。


Policy Enforcer機能 シスコのNACに対応-Policy Enforcer


URL
  マカフィー株式会社
  http://www.mcafee.com/jp/


( 川島 弘之 )
2007/01/25 18:55

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