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UTM-1アプライアンス
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杉山隆弘社長
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UTM-1では従来の顧客層よりも下の中堅企業層でビジネスの拡大を図る
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イスラエルのCheck Point Software Technologies(以下、Check Point)は2月5日(米国時間)、UTM(統合脅威管理)アプライアンス「UTM-1」を発表した。中堅企業や大企業の支店・事業所を主なターゲットにした製品。国内ではチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社(以下、チェック・ポイント)が、3月1日より販売を開始する予定になっている。
UTM-1は、チェック・ポイントがメインストリーム向けとして初めて提供するUTMアプライアンス製品。特徴は、「大企業で利用されているものと同じレベルのセキュリティ強度を、中堅企業にも提供できること」(杉山隆弘社長)。アプライアンス化によって導入・管理面でのハードルを下げ、専任のセキュリティ管理者の設置が難しい中堅企業やリモートオフィスでも、セキュリティレベルの高い製品を導入できるようにしたという。
価格面でも、無制限ユーザーライセンスの導入でハードルを下げた。チェック・ポイントではこれまで、ユーザー数に応じて課金するライセンス体系でビジネスをしてきたが、杉山社長によれば、顧客・パートナーの要求として「『ライセンス料金の従量制を見直して欲しい』ということを異口同音に言われた」とのこと。UTM-1では、このライセンス無制限化と、同じく要望の高かったUTM製品のアプライアンス化をともに実現。これまで同社が苦手としてきた中堅企業エリアに切り込みたいとしている。
同社が自信を持つセキュリティ機能は、ファイアウォール/IPsec VPNと、ゲートウェイウイルス対策、IPS/IDS、アプリケーションファイアウォールの各機能を統合した。またオプション機能として、スパイウェア対策、Webアプリケーションファイアウォール、SSL-VPN、URLフィルタリング(2007年前半に提供開始予定)の各機能も用意されており、昨年提供された大企業向けのUTMソフト「VPN-1 UTM」と同じ機能をサポートしている。
セキュリティ技術本部長の卯城大士氏は、アプリケーションの脆弱性を突く攻撃が増えている現状と、そうした攻撃に対しては、従来のファイアウォール/VPNを中核としたUTMでは対応できない点を指摘。UTM-1ではアプリケーションファイアウォールなどの高レイヤのセキュリティをカバーできる点をアピールし、さまざまな脅威に対して効果的な防御を提供可能とした。
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セキュリティ技術本部長の卯城大士氏
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またUTM-1では、導入・管理のしやすさにもフォーカスしている。10分程度で基本セットアップが完了する設定の容易さに加えて、管理サーバーとレポーティングサーバーの機能をアプライアンスに内蔵し、運用管理にも手間がかからないように工夫されているという。この内蔵管理サーバー機能により、複数のアプライアンスを一元管理することも可能で、卯城氏は、「競合製品と異なり、管理用サーバーがなくても統合管理に対応する。もちろん既存の当社製品向け管理プラットフォームも利用でき、ユーザーのニーズに合わせて柔軟に対応できる」と管理性の高さをアピールした。さらに、障害時に素早く復帰できるように専用のUSBトークンを用意し、初期状態へのリストアとトラブルシューティングも迅速に行えるようにしているとのこと。
ラインアップには、パフォーマンスとインターフェイス数に応じた3製品を用意した。3モデルとも1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×4を備え、上位2モデルはさらに100BASE-TX/10BASE-T×4を搭載。スループット(ファイアウォール/VPN)は、エントリーの「UTM-1 450」が400Mbps/190Mbps、中位の「同 1050」が1Gbps/250Mbps、最上位の「同 2050」が2Gbps/400Mbps。ユーザーライセンスはいずれも無制限だが、パフォーマンス面などの制約から、それぞれ250、500、1000ユーザーの推奨ユーザー数を設定している。
予定価格は、UTM-1 450が123万8000円から、同 1050が230万円から、同 2050が286万2000円から。初年度の販売目標は5000台。チェック・ポイントでは、これまでの顧客層にアピールすることはもちろん、中堅企業エリアにも積極的に展開する考えで、同エリアに強い新規パートナーの開拓も進める。製品発表会にはアズジェント、フォーバルクリエーティブ、NECの各パートナーから担当者が同席し、それぞれ期待を表明した。
なおCheck Pointでは昨年、クライアントPC向け暗号化ソフト「pointsec」を手がけるPointsec Mobile Technologiesの親会社を買収した。これを受け本年度は、pointsecによるデータセキュリティ保護分野にも事業を拡大する方針。チェック・ポイントでも、データ保護と、UTM-1、発表を予定しているIPS製品によってさらに製品カテゴリを拡張し、統一セキュリティアーキテクチャ「PURE Security」を国内で展開する考えだ。
杉山社長は、「セキュリティは企業におけるIT基盤の中で必須になったが、グローバルに多数のプレイヤーが存在する結果、運用負荷が増大している。ベースラインをどう管理するかという体系的な管理に基づいたセキュリティ戦略が必要になってきており、それを支えるのが当社だと認識している。ITインフラで稼働するすべてのセキュリティを高め、一元的なダッシュボードで企業に発生するリスクをすべて管理できるようにしていく」と意気込みを示した。
■ URL
Check Point Software Technologies
http://www.checkpoint.com/
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社
http://www.checkpoint.co.jp/
ニュースリリース
http://www.checkpoint.co.jp/pr/2007/20070206utm.html
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