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世界中からのスパム情報を基に検知するメールセキュリティアプライアンス


IBM System x3650

センドメール、代表取締役社長の小島國照氏

世界中のユーザーから寄せられるスパム情報を基にフィルタリングを行うAnti-Spam Option
 センドメール株式会社と株式会社クラスキャットは2月19日、Linuxベースのウイルス・スパム対策アプライアンスを提供開始すると発表した。「ウイルス/スパム対策インターネットサーバアプライアンス」として、日本IBMのパートナーであるダイワボウ情報システム株式会社(以下、DIS)から同日より販売される。

 同製品は、ハードウェアに日本IBMのx86サーバー「IBM System x3550/3650」、OSに「Red Hat Enterprise Linux ES4」を採用したオールインワン型のメールサーバーアプライアンス。クラスキャットのインターネットサーバー管理ツール「ClassCat Cute Server Manager Enterprise Edition 4.1(以下、CC Server Manager)」や、センドメールのメールセキュリティ運用・管理ツール「Mailstream Manager」を搭載することで、高いメールセキュリティと容易な管理性を実現する。

 CC Server Managerにより、TCP/IPの設定を行うだけで運用開始できるほか、587番ポートによるSMTP認証や送信ドメイン認証、暗号化通信などの設定も、GUIから簡単に行うことができる。

 ウイルス・スパム対策機能を実現するのが、Mailstream Manager。情報漏えい防止や誤送信防止、コンプライアンスのためのメールポリシー設定・実施を一元的に行うことも可能となる。なお同Managerには、世界中のユーザーから寄せられたスパム情報を登録したデータベースを基にスパム検知を行うフィルタ機能「Anti-Spam Option」も搭載。センドメール、代表取締役社長の小島國照氏によると、「コラボレーション方式となるこのフィルタにより、98%の検知率と0.0001%以下の誤検知率が実現する」という。

 そのほか、メールトラフィック制御が可能な「Mailstream Flow Control 2.0」もオプションで利用可能。同時接続数や単位時間当たりのメール通数などからスパムの制御を行い、DHA(Directory Harvesting Attack)の低減にも役立つという。小島氏は、「スパムフィルタのように即効性はないが、長期には大きな効果が期待できる」とした上で、「あるドメインでは約半年間で全メールに占めるスパムの割合を80%から40%まで削減した」実績があると説明した。

 価格は、1UのSystem x3550を採用した500ユーザー対応モデルが125万1100円(税別)。2UのSystem x3650を採用した1000ユーザー対応モデルが191万5300円(同)。販売はDISが行うほか、エンドユーザーからの問い合わせも一括して対応するとのこと。

 センドメールとクラスキャットでは、ホスティングやレンタルサーバーのサービス事業者から一般企業まで、規模の大小にかかわらず幅広い企業を対象に、初年度1000システムの販売を見込むとした。


CC Server Managerのシステム設定画面 CC Server Managerによる動作状況の確認画面 Mailstream Managerのステータス確認画面


URL
  センドメール株式会社
  http://www.sendmail.co.jp/
  株式会社クラスキャット
  http://www.classcat.com/
  ダイワボウ情報システム株式会社
  http://www.pc-daiwabo.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.classcat.com/esc/news2007/news_20070219.html

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( 川島 弘之 )
2007/02/19 19:12

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