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コスモシステム、米Solidcoreのリアルタイム変更管理ソフトを発売-システムの“ロック”も可能


S3 Controlの画面イメージ

米Solidcoreのマーケティング担当副社長、Bob Vieraitis氏
 コスモシステム株式会社は3月1日、米Solidcore Systems(以下、Solidcore)のリアルタイム変更管理ソフト「S3 Control」を国内で販売開始すると発表した。コスモシステムは、日本市場での同製品の独占販売権を獲得し、営業、販売、支援を行っていくとしている。

 S3 Controlは、稼働中のシステムを監視して、変更管理を行うソフト。この製品を導入すると、ホワイトリストで許可された以外の、一切のプログラム実行やシステムの構成変更を禁止できる。これによって、悪意あるコードの実行による被害や、不適切な変更によるシステムダウンなどを避けられるという。またバッファオーバーフローなどにより、実行中のコードをのっとられたり、コードが改ざんされたりすることも防止可能だ。

 現在、Windows NT 4.0やサービスパック未適用のWindows XPなど、サポートが終了したOS、あるいはアプリケーションの旧バージョンを、業務の必要上使い続けなくてはいけない企業が、まだ多く存在する。こうした古いソフトでは、脆弱性が発見されてもパッチが提供されないため、安全性、信頼性に問題が生じてしまう。そこでコスモシステムでは、S3 Controlを用いることで可能になる、システムのブラックボックス化などのメリットをそうした企業へ訴求し、販売を進めていきたい考え。

 同様に、パッチ適用やセキュリティソフトの導入が難しい、組み込み系への導入も視野に入れる。同分野でもWindowsのようなオープン系OSが普及しはじめており、すでに米国では、NCRが銀行ATMへS3 Controlを導入した事例があるとのこと。

 加えてS3 Controlでは、管理サーバーを設けることで、システムの変更を統合的に管理する機能も備えており、リアルタイムで変更を追跡・レポート・検索することもできる。競合となる変更管理製品と比べると、このリアルタイム性が大きな武器になるとのことで、主に大企業や官公庁、xSPといった大規模システム向けに、リアルタイム変更管理ソリューションとしての展開を図る。

 Solidcoreのマーケティング担当副社長、Bob Vieraitis氏は「企業の中には、変更が承認されたものかどうかを識別できないところも多いが、S3 Controlを利用すれば、必要でない変更をキャンセルしてSLAを確保できる。このような変更の可視化や、アカウンタビリティの確保、ポリシーのエンフォースメントを行える点がメリットだ」と述べた。

 対応環境は、Windows NT 4.0/2000/XP/Server 2003、Linux、UNIXなど。

 価格は、1サーバーあたり20万円から。コスモシステムでは2007年中に、少なくとも2億5000万円の販売を見込む。



URL
  コスモシステム株式会社
  http://www.cosmo-sys.co.jp/
  米Solidcore Systems
  http://www.solidcore.com/


( 石井 一志 )
2007/03/01 17:10

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