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トレンドマイクロ、Webセキュリティを強化した企業向けウイルスバスターの最新版

“ドメイン評価”で怪しいWebサイトを特定

プロダクトマネージャー 小林伸二氏

Webレピュテーション機能
 トレンドマイクロ株式会社は6月4日、企業向け統合セキュリティ製品の新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 8.0」を発表した。オプションサービスの「Webセキュリティサービス(以下、WSS)」と併せて、6月28日から販売を開始する。

 ウイルスバスター コーポレートエディションは、企業向けの統合セキュリティ製品。ウイルスやワーム、スパイウェア、アドウェアなどの不正プログラムを包括的に防御するとともに、1つの管理コンソールから企業内のサーバー・クライアントを集中管理することができるソフトウェア製品だ。

 新版では、新機能を追加可能な「プラグイン対応フレームワーク」を搭載。「今後、自社・他社問わず提供していく予定のプラグインを導入することで、バージョンアップを待たずして、最新の機能を利用することが可能になる」(プロダクトマネージャー 小林伸二氏)という。まず最初に「バックアッププラグイン体験版」を2007年後半にリリースする予定。

 また、最近WebからHTTPを利用したウイルス発信や複合的・連鎖的な攻撃などが急増していることを受け、WSSがオプションとして提供される。WSSを契約することでユーザーは、従来の静的なURLフィルタリングやパターンマッチングなどでは対策が難しいWebの脅威へ、「Webレピュテーション機能」という新機能で対応することが可能になる。

 同機能は、通常のWeb閲覧時や不正プログラムがHTTP接続を試みる場合に、接続先ドメインのレピュテーション(評価)を参照し、怪しいWebサイトを特定するものだ。具体的には、クライアントからHTTP接続を行う際にトレンドマイクロ側に用意される「Webレピュテーションサーバー」へ問い合わせを実施。同サーバーに蓄えられているドメインの信頼度の情報を基に、怪しいドメインへの接続をブロックする。「この情報は同サーバーが、30分おきにインターネットを巡回して取得するので、脅威の状況に応じた動的な防御を行うことが可能。当社製品に初めて実装された機能だ」(小林氏)。

 なおドメインの評価は、「登録年月日」「安定性」「アソシエーション」「ファイル」「スパム送信に使用されているか」の5つを主な基準項目として、「危険度に応じた4段階のレベルに設定される」(小林氏)。


ドメイン評価の決定基準 Webレピュテーション機能の設定画面。ホワイトリストを設定することも可能 HTTP接続がブロックされた際のメッセージ画面

 WSSにはそのほか、従来は「ダメージクリーンナップサービス」という名前で提供されてきたスパイウェア検知エンジンも含まれている。小林氏によると「新版のスパイウェア検知エンジンでは、削除能力を向上するとともに、ルートキット検出ツールとも統合。システム内に“隠れている”不正プログラムの検出にも効果的だ」という。

 また圧縮アルゴリズムを変えただけの亜種に有効な「IntelliTrap」や、ウイルス固有の駆除パターンがなくても、検出した不正プログラムの情報を使って、不正プログラムの活動を停止できる「GenericClean」といった機能も、WSSに含まれて提供される。

 価格は、クライアント対策のみの「ウイルスバスター コーポレートエディション 8.0」が3万6000円(税別)/5ライセンス、ファイアウォール機能とWinny対策ツールを加えた「同 アドバンス」が4万9000円(同)/5ライセンス、サーバー対策のみの「同 サーバー版」が6万9000円(同)/20ライセンス、「同 アドバンス サーバー版」が9万4000円(同)/20ライセンス、オプションのWSSは、1万6000円/5ライセンスなど。


クライアント側の操作画面 管理コンソールのトップ画面 クライアント管理画面

ウイルス検索画面 スパイウェア検索画面


URL
  トレンドマイクロ株式会社
  http://www.trendmicro.co.jp/
  ニュースリリース
  http://jp.trendmicro.com/jp/about/news/pr/article/20070604033145.html


( 川島 弘之 )
2007/06/04 15:06

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