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ソフォス、マルチプラットフォームの統合セキュリティソフト新版

基本戦略の“ONE Solution”化を促進

代表取締役社長のアラン・ブロデリック氏
 ソフォス株式会社は6月20日、統合セキュリティ対策ソフトの新版「Sophos Endpoint Security and Control(以下、ESC) 7.0」を発表した。6月21日から販売を開始する。

 ESCは、アンチウイルス、アンチスパイウェア、企業にとって望ましくないソフトの検知、アプリケーションコントロール、クライアントファイアウォール、ホスト侵入防止システム(HIPS)などを統合したセキュリティ製品。1つのエンジンを共有しており、1つのエージェントおよびコンソールで管理できるのが特徴で、代表取締役社長のアラン・ブロデリック氏によると、「セキュリティをシンプルに実現する“ONE Solution”化を促進する主要製品だ」という。


セキュリティ機能とコントロール機能を統合して提供するESC ESC 7.0では、同社のONE Solution戦略を推進

営業・企画 本部長の牛込秀樹氏
 新版では、マルチプラットフォームに対応するのが特徴。管理コンソールの「Enterprise Console」により、Windowsのみならず、Linux、Mac、さらにはNetAppのようなストレージまで統合管理することが可能だ。併せて管理コンソールのGUIも強化。グラフィカルダッシュボードにより管理効率を大幅に向上している。これにより、「ネットワーク内のセキュリティステータスを容易に把握できるほか、ActivePoliciesというツールによって、統合的にポリシー管理を行うこともできる。またActive Directoryと連携して、最新のアップデートが適用されていないPCを即座に表示することも可能」(営業・企画 本部長の牛込秀樹氏)とのこと。

 そのほか新版では、HIPS機能を強化。従来から提供してきた、悪意のあるコードを検出・解析して、データベースと照合、類似性を検証する「Behavioral Genotype Protection(BGP)」に加え、「Suspicious File Detection(SFD)」「Suspicious Behavior Detection(SBD)」「Buffer Overflow Protection(BOP)」機能を搭載した。

 SFDは、実行前に怪しいファイルを解析して、悪意のあるコードを検出する機能。従来のBGPと合わせて、事前防御を実現する。一方、SBDはシステムレジストリへの不正な書き込みやコピーなどの兆候を検知する機能で、BOPはバッファオーバーフローを発生させるコードを検知する機能。これらは起動中のプロセスを悪用した攻撃を防御するためのものだ。牛込氏は「こうした機能により未知の脅威にも対応可能。SFD、SBDやBOPに関しては、今回の新版でまずはWindowsのみで利用できるようにした。LinuxやMacなど、そのほかのプラットフォームには今後順次対応していく予定」とした。


ESC 7.0では、ダッシュボードやActivePoliciesでシンプル化、Active Directory連携で自動化を実現 ダッシュボードでは、セキュリティ状況、グループごとのポリシー設定状況などをグラフィカルに表示 1つのコンソールでマルチプラットフォームを管理

 ESC 7.0に含まれるコンポーネントは、「Anti-Virus for Windows/Linux/Mac/Non-Windows/NetApp」「Client Firewall」「Enterprise Console」「EM Library」。今後、ネットワークアクセスコントロール(NAC)を実現する「Nac Endpoint」も組み込まれる予定とのこと。

 参考価格は、100ユーザーの場合、ユーザー当たり5200円/年。1000ユーザーの場合、ユーザー当たり2880円/年。



URL
  ソフォス株式会社
  http://www.sophos.co.jp/


( 川島 弘之 )
2007/06/20 14:58

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