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クリアスウィフトがメールセキュリティ製品を強化、国内向け暗号化ソフトとの連携に対応


MIMEsweeper Email Appliance 2.6のハードウェアプラットフォーム
 クリアスウィフト株式会社は7月3日、メールセキュリティアプライアンス向けソフトの新版「MIMEsweeper Email Appliance 2.6」を発表した。7月11日より販売を開始する。価格は、ハードウェアプラットフォームを含めて100万円から。

 MIMEsweeper Email Applianceは、ウイルス対策、スパイウェア対策、迷惑メール(スパム)対策、といった機能を1台に統合したアプライアンス。疑わしいトラフィックのブロック・検疫・削除などが可能なメールコンテンツフィルタ機能も搭載しており、情報漏えいの防止に利用することもできる。

 今回はコンテンツフィルタ機能のうち、ゲートウェイで検知できるファイルタイプを増加させた点が最大の強化点という。具体的には、Pointsec、ALSIの「Document Security」、NECの「InfoCage」など、日本国内で利用される暗号化フォーマットの検出に対応した。

 MIMEsweeper Email Applianceでは、暗号化されたファイル以外の社外への送信をブロックしたり、必要なメールのみ暗号化ゲートウェイに転送したり、といったポリシー設定が可能。今回、国内での利用が多い製品との連携に対応したことで、より有効に国内での情報漏えい防止、機密情報の保護が行えるようになったという。またコンテンツフィルタ機能では、クレジットカード番号や、英国・米国向けの社会保障番号のチェック機能が追加された。

 スパム対策機能では、送信元IPアドレスによってメールの格付けを行うIPレピュテーションフィルタ「TRUSTmanager」との連携機能を新たに搭載した。これを利用すると、例えば、迷惑メールである可能性が低いと判定されたメールには緩いチェックを、疑わしい、もしくは確実にスパムであるとの判定がなされたメールにのみ厳重なチェックをかける、といった運用が可能になり、アプライアンスにかかる処理負荷を軽減できるという。加えてスパム関連では、イメージスパムの検出機能強化、ボットネット対策の一環であるグレイリスティング機能の追加なども行われている。

 このほか、複数のアプライアンス間でスパムのホワイトリスト・グレイリスティングの学習成果を共有する機能や、一括レポート機能、ポリシーの印刷機能を追加するなど、管理・運用に関する機能についても改善が実施された。

 さらに今回より、ハードウェアとセットになったアプライアンス製品以外に、OSからセキュリティアプリケーションまでが一体となった、アプライアンスサーバー構築用ソフトという形態での提供も開始されている。これは、アプライアンス製品で用意された以上の大容量HDDを利用したいという声や、高いレベルの可用性・信頼性を求める声、また、さらに低価格なハードウェアでの動作を希望するニーズなどに応えて製品化されたとのこと。この「ソフトウェアアプライアンス」版としては、VMware上で動作する製品と、クリアスウィフト認定IAサーバー上で動作する製品の2形態が用意される。



URL
  クリアスウィフト株式会社
  http://www.clearswift.co.jp/


( 石井 一志 )
2007/07/03 11:13

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