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ウェブセンス、SMB向けに使いやすくしたWebフィルタリングソフト「Websense Express」


代表取締役の後藤聖治氏

システム構成例
 ウェブセンス・ジャパン株式会社(以下、ウェブセンス)は7月30日、従業員数500人以下の企業を対象にした中小規模事業者(SMB)向けWebフィルタリングソフト「Websense Express」を発表した。

 Websense Expressは、社内からの好ましくないWebサイト/ページへのアクセスを制御するWebフィルタリングソフト。ウェブセンスではこれまで主にエンタープライズや官公庁など比較的大規模なユーザーを対象に同事業を展開してきたが、今回のWebsense Expressで「これまでの同社の戦略からは大きく軸足を変え、大規模市場の約14倍にもなるSMB市場へ展開していく」(代表取締役の後藤聖治氏)という。

 特長は、“Express”の名が示すとおり、ネットワーク管理者が不在の企業でも簡単に扱えるよう機能のシンプル化、導入の迅速化を実現した点。既存のエンタープライズ向け製品では、フィルタリングを行う機器、ログを保存する機器などを別個に用意する必要があったところを、Websense Expressはすべてのコンポーネントを1台に集約。ウィザードに従ってソフトをインストールするだけで、30分もかからずに利用を開始することができるという。

 システム構成も非常にシンプルで、インターネットの出口に配したミラーリング機能付きスイッチに、Websense Expressをつなぐだけ。既存のネットワークデバイスやクライアントPCの設定変更は一切必要がない。社員が行おうとしたWebへの通信をミラーリングポートを経由してすべて監視し、ポリシーに反している場合は、RSTパケットやエラーページへリダイレクトするための302ステータスを返信。これにより、通信の遮断、Webフィルタリングを実現する。


シニア・セールス・エンジニアの加藤純氏
 もちろん、簡単に使えるからといって、フィルタリングの精度が低いわけではなく、シニア・セールス・エンジニアの加藤純氏によれば、「当社のWebフィルタリングのためのデータベースには、ワールドワイドで60億以上の有害Webページが登録されている。これは世界最大規模で、精度や対応速度の早さはアンチウイルス製品などより圧倒的に早い」とのこと。

 さらに管理性を高めるため、エンタープライズ製品にはないグラフィカルなGUIを搭載。完全日本語化された直感的なGUIでもってポリシーなどを管理することが可能だ。また豊富なレポートテンプレートがあらかじめ用意されているなど、SMB市場へよく配慮された製品設計となっている。

 同製品を提供開始すると同時に、ウェブセンスでは販売パートナーを募集。特にSMB市場に強い企業を集め、現在の倍となる80社にまで体制を強化するという。併せて、Websense Expressとサーバーをバンドルしてくれるアプライアンスパートナーや、運用管理サービスなどの付加価値サービスを提供するパートナーも開拓していく。こうしたパートナーと提携して、最終的にエンドユーザーの手にはアプライアンス製品として提供する方針。「SMB市場に対しては、オールインワンボックスとして提供することが重要」(加藤氏)との見解を示した。

 そのほか後藤氏は、「当社の責任として、SMBユーザーへの啓発活動も行っていかなければならないと考えている」と積極的に教育やセミナーを開催していく方針をのぞかせるとともに、「こうした施策により初年度1000件の新規ユーザーを獲得していく」との意気込みを見せた。


GUI画面。エンタープライズ製品にはないグラフィカルな表示が可能 ポリシー設定画面

ログ参照画面。「業務用」は正常な通信を表す。そのほか「生産性の損失」「セキュリティリスク」など影響の度合いに応じたグラフが表示される あらかじめ用意されたレポートテンプレート


URL
  ウェブセンス・ジャパン株式会社
  http://www.websense.co.jp/

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( 川島 弘之 )
2007/07/30 18:01

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