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「UTMにはサービスが不可欠」-日立システム、ジュニパー製の最新UTMを販売


ネットワーク・セキュリティソリューション本部長の西條洋氏
 株式会社日立システムアンドサービス(以下、日立システム)は10月9日、UTM(統合脅威管理)アプライアンス「Juniper Networks SSGシリーズ」新製品、「SSG 320M/350M」の販売を11月1日から開始すると発表した。

 SSGシリーズは、ジュニパーのUTMアプライアンス。今回、日立システムが販売を開始するSSG 320M/350Mは、大規模の支店をはじめ、中規模企業、サービスプロバイダ向けのもの。これまで同社が販売していた小規模オフィス向けの下位モデルとハイスピードゲートウェイ向けの上位モデルに、今回の新製品を追加することで、顧客のいかなるニーズにも対応できるラインアップが整ったとする。

 具体的なスペックは、SSG 320Mのファイアウォールスループットが450Mbps(カタログ値)、400Mbps(実測値)、VPNスループットが175Mbps、VPNの最大トンネル数が250、最大セッション数が4万8000で、価格は84万円。SSG 350Mのファイアウォールスループットが550Mbps(カタログ値)、500Mbps(実測値)、VPNスループットが225Mbps、VPNの最大トンネル数が350、最大セッション数が4万8000で、価格は105万円。

 ネットワーク・セキュリティソリューション本部長の西條洋氏は、SSGシリーズの取り扱うに当たっての同社の強みをこう話す。「当社とジュニパーの間には、NetScreen時代からの強力なパートナーシップがある。35%の市場シェアを持つ製品自体の信頼性はもちろんだが、長いパートナーシップにより技術体制も確立されているため、高品質なサービスを提供することができる」。


SSG 320M/350M NetScreenとの比較。同 50から大幅にスループットが向上された一方で、トンネル数やセッション数は少なくなっている 日立システムの技術体制など

UTM市場は年平均26.8%の率で伸長
 その上で、UTMの提供に際してはサービスが重要だと同氏は強調。「複数の機能を統合するUTMの販売には、それぞれの機能を別のシステムとして提供する場合よりも、売り上げを伸ばすことが難しいという問題が存在する。それにもかかわらず、低価格化の波はUTMにも容赦なく押し寄せている。そこでサービス提供が不可欠となってくる」。

 日立システムでは、製品単体ではなく、運用・保守サービスのほかに設計や性能改善などのサービスも合わせて提供する方針。こうした施策により、年率平均26.8%で成長を続けるUTM市場にて、今後2年間のうちにSSGシリーズ全体で1万4000台の販売をめざす。



URL
  株式会社日立システムアンドサービス
  http://www.hitachi-system.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.hitachi-system.co.jp/press/2007/pr071009.html


( 川島 弘之 )
2007/10/09 15:04

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