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マイクロソフト、セキュリティ対策ソフト「OneCare」の最新版

LAN内の複数PCをまとめて管理可能に

Windows本部 コンシューママーケティング部の藤本恭史氏

Windows Live OneCare

セキュリティとメンテナンスを1製品でケア
 マイクロソフト株式会社は11月29日、セキュリティ対策ソフト「Windows Live OneCare(以下、OneCare)」の最新版「同 バージョン 2.0」を発表した。12月4日より全国の量販店でパッケージ版の販売を開始する。

 OneCareは、PCの「セキュリティ」と「メンテナンス」の機能を1つにまとめた製品。PC初心者から中級者を対象としており、家庭内でPCを複数台所有するユーザーなどに最適としている。

 セキュリティでは、ウイルス・スパイウェア対策とパーソナルファイアウォールなどを提供。「企業向け製品と同等のエンジンを使用しているので信頼性が高い」(Windows本部 コンシューママーケティング部の藤本恭史氏)という。フィッシング詐欺対策機能も備えているが、これはInternet Explorer 7の既存機能を利用しているため、それ以外のWebブラウザを利用するユーザーには対応しない。

 メンテナンスでは、重要なデータをスケジュールに応じて自動保存するバックアップ機能や、快適なPC環境を維持するため、不要な一時ファイルなどのチェックやデフラグ自動化などの機能をサポートしている。

 「こうした機能はOneCareでなくても実行できるものだが、初心者・中級者をターゲットに見据えた場合、煩雑な操作を排除して、1つのソフトで網羅的に行えるようにするのがベスト。それがOneCareのコンセプトだ」(同氏)とのこと。

 新機能としては、スタートアップの最適化機能が追加された。Windows起動時に自動実行されるプログラムの中で不要なものを、GUIから簡単に無効化することができる機能だ。スタートアップフォルダに登録されているプログラム以外にも、初心者には敷居の高いレジストリに登録されている自動起動プログラムについても、「OneCareが自動で検出して簡単に設定変更できるようになっている」(同氏)。

 もう1つ、複数のPCを所有しているユーザーに最適な新機能として、「OneCareサークル」が搭載された。これは、LAN内に接続されたOneCareインストールPCすべてを、1台のPCからリモート管理できる機能。「家庭内でPCに詳しい人が、家族のPCのセキュリティ状態を管理するのが最も効率的。この機能では、ほかのPCのWindows Updateやセキュリティ状態の有効・無効状態の確認・変更、バックアップの管理・実行などが行える」(同氏)。

 また同機能により、プリンタの共有設定を自動化することも可能になる。Windowsのワークグループといった機能を使えば、OneCareがなくてもLANでのプリンタ共有は可能だが、そのためにはホームネットワークなどの設定を行わなければならない。OneCareでは「例えば、家庭内PCのいずれかにプリンタをインストールすると、そのことを別のOneCare導入済みPCが自動で検出して、そのままインストールすることが可能になる」(同氏)とのこと。

 前月にOneCareが実行した主なアクションの概要などを報告する、月間レポート機能も新たに搭載されている。

 小売希望価格は、通常版が6500円(税別)/年、優待版が4500円(同)/年。1パッケージで3台のPCまで利用可能。


PCのセキュリティやメンテナンス状況を表示するトップ画面 バックアップの開始画面 OneCareサークルでリモートPCのセキュリティ状況を確認している画面

PCチューンアップを実行中 チューンアップレポート画面 不要な自動起動プログラムの無効化を行う画面。自動検出されたプログラムがリスト表示される


URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3284

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( 川島 弘之 )
2007/11/29 17:07

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