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DB監査ツール「PISO」の新版、特権ユーザー監査を大幅に強化


新製品/サービスの特徴

代表取締役社長の石井洋一氏

特権ユーザーの監査機能を拡張
 株式会社インサイトテクノロジーは2月25日、データベース監査ツールの最新版「PISO 4.0」を4月2日より出荷開始すると発表した。あわせて、監査レポートに対応したオプション製品「Audit Report Option(ARO) 4.0」、および特権ユーザー監査を支援するコンサルティングサービス「特権ユーザー監査対応パック」も同時に提供開始することを発表した。

 PISOは、企業における情報資産の安全性を確保するためのデータベース監査ツールで、データベースログの取得から蓄積、分析まで、ログ管理に必要なすべての機能を備えているのが特徴。最新版の発表にあたって、代表取締役社長の石井洋一氏は、「PISOは、日本版SOX法および情報漏えい対策ツールとして業界をリードする製品であり、現在170社、700ライセンスの販売実績をもっている。昨年は、マルチデータベース対応を中心にバージョンアップを進めてきたが、今回発表する最新版では、内部統制対策へのニーズの高まりに対応し、特権ユーザー監査に注力した機能を大幅に拡張した。また、同時に監査レポート機能を強化したオプション製品とコンサルティングパックを用意することで、特権ユーザー監査を包括的にカバーするソリューションを提供していく」と述べた。

 最新版のPISO 4.0では、データベースへのアクセスを記録し、不正アクセスを警告する機能、監査証跡となるアクセスログを迅速に追跡し、情報漏えいやデータ改ざんを防止する機能など、従来の機能をベースに、200項目以上におよぶ大幅な機能追加を実施。特に日本版SOX法対応や内部統制強化に伴って重要度が増してきている、特権ユーザーの監査機能を強化している。

 具体的には、Oracle Databaseに対する特権ユーザーのアクセス(参照、更新、削除など)だけでなく、ログオンやデータベースの起動・停止、リカバリなど、すべてのアクティビティを記録、監視することが可能となった。これにより、ID管理やアクセス管理の仕組みで制御できない特権ユーザーに対し、さらに徹底したIT統制を実現する。

 また、ログ分析によるデータベース監査のPDCAサイクルを強化し、データの改ざんや情報漏えいを抑制する仕組みづくりを提供。警告情報およびその対処履歴を分析することで、大量のログから、正常なログと不正なアクセス・操作の可能性があるログを区別するしきい値を決めることが容易になる。

 監査・カスタマイズレポートも強化しており、日本版SOX法や内部統制に対応した各種監査レポートの作成や、データベースのアクティビティやアクセス状況を瞬時に分析し、警告ルール違反や不審なアクセス・操作をチェックするためのレポート作成を実現。さらに、不正および不審なログオンやアクセスを検知すると、即座に接続を遮断する機能を追加することでOracle Databaseの保護を強化したほか、ユーザーインターフェイスも刷新し、ダッシュボードを用いた直感的な分析やカスタマイズが可能となった。


ARO 4.0による特権ユーザーのアクティビティレポート

特権ユーザー監査対応パックの概要
 あわせて発売するオプション製品のARO 4.0は、従来のログ分析/レポートツール「Forensic Option」の後継製品となるもので、監査機能を大幅に強化し、監査レポート作成に必要なテンプレートを30種類提供する。具体的には、特権ユーザーの利用傾向を把握する特権ユーザーのアクティビティレポート、SQLのアクティビティを把握するデータベースアクティビティレポート、警告の発生状況を一目で把握できるポリシーフィードバックレポートなどを用意している。このほか、大量の監査証跡の検索および分析基盤としての機能も備えている。

 さらに、これら製品と同時に提供開始する「特権ユーザー監査対応パック」は、特権ユーザー監査の運用基盤を1カ月で構築するコンサルティングサービスで、これにより、データベースの特権ユーザーの操作を完全に記録し、監査用のレポート作成を行うことが可能となる。

 取締役 製品開発本部長の石川雅也氏は、「従来まで、PISOは情報漏えい対策を目的に単体で導入されるケースが多かったが、ここ数年は、日本版SOX法の施行を前に、内部統制対策に関わるデータベース監査への要望が高まり、オプション製品とのセット導入も増えてきていた。最新版ではこうした要望に応えるため、オプション製品も含めて、基本の監査機能とともにIT全般統制の機能強化を図り、特権ユーザー監査の運用基盤構築が急務となっている企業をサポートしていく」と説明した。

 価格は、PISO 4.0が最小構成で460万円から、ARO 4.0が250万円から。いずれも従来製品と同等の価格設定になっており、既存ユーザーに対しての無償バージョンアップに対応する。特権ユーザー監査対応パックの価格は300万円からで、PISO 4.0およびARO 4.0のライセンスが別途必要になる。

 同社では、PISO 4.0で年間100社の販売を目標にしており、そのうちARO 4.0とのセット販売が半数以上を占めると見込んでいる。



URL
  株式会社インサイトテクノロジー
  http://www.insight-tec.com/
  ニュースリリース
  http://www.insight-tec.com/news/press/080225.html


( 唐沢 正和 )
2008/02/25 18:33

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