グローバルサイン株式会社は5月22日、「Adobe Certified Document Services(以下、Adobe CDS)」に標準対応した、PDF文書向け電子証明書の発行サービス「PDF文書署名用証明書 for Adobe CDS」を発表した。
文書を配信する際のファイル形式としてはPDFが一般的だが、その配信・管理において、電子文書がどこから送られてきたのか、誰が作成したのか、真正性を確認することが重要となっている。
Adobe Acrobatに標準搭載されているAdobe CDSでは、電子文書を「誰が」「いつ」作成したか電子署名を利用して証明することが可能で、受け取り側は、Adobe Readerのバージョン6.0以上があれば、電子署名を自動的に検証することが可能。今回のサービスは、このAdobe CDSに標準対応したPDF向け電子署名ソリューションだ。
グローバルサインによれば、「一般的なPDF向け電子署名ソリューションでは、プラグインなどの追加やAdobe Readerの設定変更、または専用のPDF閲覧ソフトなどが必要となり、受け取り手に対して何らかの手順を要求するため、特定の受信者に配信が限られているのが現状」という。
そこでPDF文書署名用証明書 for Adobe CDSでは、こうした受け取り手の作業や特別なソフトなしで、電子署名および検証を可能にしたのが特長。企業のプレスリリースや財務報告書など、不特定多数へ配信されるPDF文書に発行元の認証を付与し、文書の真正性を証明することができる初めてのサービスとしている。また、時刻認証局から提供されるタイムスタンプサーバーを採用。世界標準で設定された正確な時刻をサーバーより取得して署名されるので、「いつ」その文書が作成されたかを公に証明することも可能になるとのこと。
ただしタイムスタンプの検証には、Adobe Acrobat 7.0以上で署名され、Adobe Reader 7.0.1以上で閲覧する必要がある。
サービスラインアップは、組織情報を認証し、1)個人名を表示する企業内の個人向けサービス、2)部門名を表示する部門単位向けサービス、3)法人名を表示する法人単位向けサービス、の3種類。注文書・プレスリリース・決算資料など、企業の外へ文書を配信する際の電子署名には、法人単位向けサービスを利用する必要がある。価格はそれぞれ、18万9000円/年、75万6000円/年、75万6000円/年。
■ URL
グローバルサイン株式会社
http://jp.globalsign.com/
プレスリリース
http://jp.globalsign.com/info/news_press/2008/05/id111
( 川島 弘之 )
2008/05/22 17:36
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