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送信メールのうっかりミスをスコアリング評価して防ぐ「HDE Mail Cop」


履歴管理画面
 株式会社HDEは6月17日、送信メールのうっかりミスを防止するゲートウェイソフト「HDE Mail Cop」を発表した。6月27日から販売を開始する。

 HDE Mail Copは、送信メールをサーバー側で一定時間保留する機能と、ケアレスミスを検知して送信者に通知を行う機能を備えた、送信メールのうっかりミス防止製品。すべての送信メールが経由されるように、メールサーバーの直前に設置する。

 一定時間保留機能では、メールの内容にかかわらず、とにかくすべての送信メールを一時保留する。送信者は、保留されたメールの内容を確認し、間違いが見つかった場合は、指定した時間内に任意に送信を取り消すことが可能。一方、ケアレスミスチェック機能は、具体的な誤りを見つけた上で、送信を保留し送信者に通知を行ってくれる。ミスが深刻な場合は、一定時間後に自動削除するといった機能もあり、安心度はより高い。

 ケアレスミスチェック機能では、12種類のルールに基づいて送信メールの不適切さが判定される。具体的には、各ルールに違反点数を設け、違反した分だけ点数を加算。その合計値が高ければ高いほど、ケアレスミスの疑いが濃厚として送信を保留する、いわゆるスコアリング方式の判定方法を採用している。


保留メール詳細画面。内容を確認して任意にメール送信を取りやめることができる 12種類のルールでスコアリング 各ルールに違反点数を設定

顧客管理画面。送信相手の会社名や人名、役職名などを登録しておく

スコアの高さに応じて、アクションを変えることもできる
 12種類のルールは、機種依存文字・顔文字・不適切用語を評価する「文字列チェック」から、顧客データベースを利用するものまで多岐にわたる。例えば、不適切用語チェックでは、セクハラや誹謗(ひぼう)中傷などの送信者も気付かないような微妙な表現をチェックしてくれるため、単純ながら効果は大きい。

 一方、顧客データベースを利用するルールでは、送信相手の会社名や人名、役職名などを事前に登録しておくことで、メールに記入した内容が違っていないか、あるいは敬称が抜けていないかなどをチェックしてくれる。登録の手間を削減するため、CSVファイルの一括インポート機能も搭載している。

 そのほか、複数の社内アドレスあてのメールに、社外アドレスが含まれていないかを確認するルールなども備える。これは、社外アドレスの存在に気付かなかったがために、機密情報を外部に送信してしまったという事態を防ぐのに有効だ。

 保留されたメールの次のアクションは、スコアの高さに応じて異なる。例えば、違反点数が50点を超えるようなメールは一時保留したのち自動削除し、50点に届かないようなグレーゾーンのメールは一時保留したのち自動送信するといった設定が可能。もちろん、しきい値は任意に設定できるので、ゆるく運用することもきびしく運用することも可能だ。

 HDE Mail Copをインストールするサーバーの推奨動作環境は、Intel Xeon 2.8GHz以上。1.5GBメモリ、80GB以上のHDD空き容量。スペックが高く感じるが、5000通/時という大規模の場合なので、だいぶ余裕をもった推奨値だとしている。

 対応OSは、Red Hat Enterprise Linux 5/4 AS/4 ES(いずれもIntel x86/EM64Tに対応)。動作確認済みメールクライアントは、Outlook 2003/2007/Express、Thunderbird 2。また、VMware Server 1.3/Infrastructure 3の仮想化環境でも動作確認済み。

 なお、発売記念お試し半額キャンペーンとして、12月末まで通常価格の半額で提供。キャンペーン価格は、250ユーザー版が52万5000円。500ユーザー版が94万5000円。



URL
  株式会社HDE
  http://www.hde.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.hde.co.jp/press/pressrelease/release.php?rd=200806170


( 川島 弘之 )
2008/06/17 12:03

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