Enterprise Watch
最新ニュース

“システムログイン後に実際に操作しているのは誰か”を確認する「ID Inspector」


 エンカレッジ・テクノロジ株式会社(以下、エンカレッジ)は7月8日、システムログイン認証後のシステム操作者を確認・記録する本人確認製品「ID Inspector」を発表した。同日より販売を開始している。

 ID Inspectorは、1つのシステム端末を複数人で共有操作する場合や、1つの共有IDで複数人が複数のシステム端末を操作するなどの場合における、操作者を確認・記録レポートする本人確認製品。システムログイン後に、実際にシステムを操作しているのは誰かを確認するためのものだ。

 ある1つのシステムの利用者を完全に1人に限定できれば、同製品は必要ないであろう。しかし実際は、1つのIDを複数人で共有し、システムを使い回しているケースが多くのシーンで見られるという。例えば、情報システム部門のシステム運用可視ルームで、24時間の監視とトラブル発生時の迅速な対応を実現するため、監視・運用端末をログオフせずに、複数人の交代制によって端末の操作が行われる場合がある。また、工場の生産減での設計・組み立てデータ端末の共有や、病院のナースステーションでの看護士による患者情報データ端末の共有などもしかりだ。

 このようにシステムを利用する場合、現状のWindowsシステム認証のみでは実際に誰が操作しているのか判断が難しく、ID/アクセス管理面の監査で問題視されることも多々あるという。

 そこでID Inspectorでは、Windowsシステム認証後、特定のプロセスが利用される直前や特定のネットワーク接続先へ接続される直前、一定時間キーボード操作がなかったあとに操作を実行しようとする直前などに、認証カードなどを使って操作者を再度認証することで、ログイン後の本人確認を実現する。

 本人確認がなされた時点でシステムは利用できるが、その際、利用者記録とレポート作成を行うことで、端末やIDを共有するような場合でも、誰が、いつ、どの端末でシステム操作を行ったかを追跡することが可能になる。これにより、万が一の事故発生時においても明確なトレーサビリティが確保され、すばやい対応が可能になるとのことだ。

 エンカレッジでは、3年間に3億円の販売をめざす。



URL
  エンカレッジ・テクノロジ株式会社
  http://www.et-x.jp/
  ニュースリリース
  http://www.et-x.jp/modules/news/article.php?storyid=47


( 川島 弘之 )
2008/07/11 12:15

Enterprise Watch ホームページ
Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.