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エントラスト、メールを暗号化PDFで送信できるメールセキュリティ製品


 エントラストジャパン株式会社(エントラスト)は7月24日、メールセキュリティ・アプライアンスの新版「Entrust Entelligence Messaging Server(以下、Entrust EMS) 9.1」を発表した。同日から販売を開始する。

 Entrust EMSは、メールシステムを利用するユーザー側への負荷なく、Eメールを自動的に暗号化して送信できるアプライアンス製品。暗号化方式として、S/MIME、OpenPGPのほか、特別なメール環境を必要としないWebメールなどをサポート。これらの暗号化形式は、受信者の環境に応じて自動的に選択されるため、容易な導入と安全性の維持管理が実現するという。

 新機能としては、メール本文ならびに添付ファイルのPDF形式による暗号化配信に対応。ユーザーのセキュリティポリシーに基づき、メール本文・添付ファイルの双方、もしくは添付ファイルのみを暗号化されたPDFで配信できる。暗号は、受信者ごとに事前に設定されたパスワードを利用して復号することが可能。このため受信者側に特別な受信環境を必要とせず、暗号化メールをオフラインで開くことができるため、利用範囲の拡大が実現するという。

 加えて、自動暗号化ルールも拡張された。自動暗号化機能でより多様なルール設定が可能になっており、本文中のキーワード単位をはじめとしたきめ細かいルール設定により、ユーザーのニーズにあわせたメール暗号化が実現するという。追加される暗号化ルールは、1)Active Directoryの送信者のグループメンバーシップ、2)送信者または受信者のメールアドレス、またはドメイン、3)メッセージ本文のキーワード、4)特定のメッセージヘッダーのキーワード、5)添付ファイルの名前、またはMIMEタイプ。

 送信メッセージの署名を行う「DomainKeys Identified Mail(DKIM)」にも対応。DKIM鍵ペアを生成し、この鍵ペアを使って送信メッセージに署名を行う。DKIMは、メールサーバーで受信されたメールのドメインを認証するメールセキュリティの仕組みで、送信者ではなく、送信元ドメインの正当性を認証できるのが特長。ドメインが偽装されたメールを検出できるため、スパムメールやなりすましメールの対策となる。

 そのほか管理性も向上。受信箱のクリーンアップ機能として、使用頻度が低いWebメールアカウントや、関連する受信箱を削除するためのオプションが追加された。また、ユーザー情報の検索には、ローカルノードLDAPディレクトリを指定することが可能に。これらにより、サーバーおよび管理者の負担が軽減されるとしている。

 価格は、個別見積もり。



URL
  エントラストジャパン株式会社
  http://japan.entrust.com/
  ニュースリリース
  http://japan.entrust.com/news/2008/0724.html

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  ・ エントラスト、フォルダに入れるだけでファイルを暗号化・共有できる「Group Share」(2008/07/16)


( 川島 弘之 )
2008/07/24 15:03

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