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シマンテック、セキュリティ情報管理ソリューションを日本市場に初投入


Symantec Security Operation&Compliance Solutionの製品体系

ソリューション&プロダクトマーケティング部 セキュリティグループ プロダクトマーケティングマネージャーの金野隆氏
 株式会社シマンテックは9月18日、リアルタイムのセキュリティ情報管理(SIM)ソリューション「Symantec Security Information Manager(SSIM)4.6」を、同日より販売開始すると発表した。

 SSIM 4.6は、ログデータの収集、保存、分析を可能にするとともに、ITリスクやITコンプライアンスの要件を満たすためにセキュリティイベントの監視、対応を行えるソリューション。ITコントロールのリアルタイム監視を自動化し、総合的なインシデントレスポンスプログラムを実現する。これによって、脅威・攻撃のリスクを最小化できるほか、定期的な分析の実行、さらにはコンプライアンス要件への対応を図れるという。

 米国市場ではすでに販売展開されている製品だが、日本市場への投入は今回が初めてとなる。同社では、日本のログ/イベント/インシデント管理市場に参入することで、同市場における国内シェア獲得を目指すとともに、日本市場において包括的セキュリティマネジメントおよびコンプライアンスソリューションベンダーとしてのポジションを確立していきたい考え。

 ソリューション&プロダクトマーケティング部 セキュリティグループ プロダクトマーケティングマネージャーの金野隆氏は、SSIMの位置づけについて、「セキュリティ対策ツールを導入しただけではカバーできない課題として、攻撃の検知や警告、規制および内部要件へのコンプライアンス、セキュリティ技術の有効性測定などがあり、これら課題に対処するために有効なツールとしてSIMソリューションの重要性が高まっている。こうした背景の中、今回日本市場に投入するSSIMは、当社がラインアップするセキュリティオペレーションおよびコンプライアンスソリューションを包括的に提供していく上で、今後重要な役割を担う製品になる」と述べている。


Symantec Security Information Managerの概要

Symantec Global Intelligence Networkによる情報収集

Symantec Security Information Manager 4.6の製品・ライセンス体系
 「SSIM 4.6」の基本機能は、1)収集、2)ストレージ/保存、3)相関分析、4)モニター、の4点。これにより、ログ管理とデータ保持、インシデント管理、そしてユーザーアクセスの監視ソリューションを提供する。

 具体的には、セキュリティデバイスやOSなど、広範囲のログデータやイベントデータを収集および正規化し、業務に対する重要度や、さまざまな規制に対するコンプライアンスのレベルに基づいて、リアルタイムにインシデントの影響の相関分析を行う。インシデントには、資産管理機能を使用して優先度をつけることが可能。さらに、Symantec Global Intelligence Networkからの自動更新により、世界中で発生している最新の脆弱性や脅威について、リアルタイムの情報が相関分析プロセスに提供される。

 柔軟なストレージ環境に対応し、収集されたデータはアプライアンスやNAS、DAS、SANに保存できる。データのモニタリングには、容易にカスタマイズ可能なWebベースのダッシュボードを提供。また、相関分析したデータをもとに、エグゼクティブレポートや技術レポート、および監査レベルのレポートを作成でき、組織のリスクレベルやセキュリティ状況の報告に活用することができる。このほか、用意された300以上のクエリーを使用して、カスタムレポートを作成することも可能となっている。

 ターゲットとしては、セキュリティ強化を目指す企業を始め、マネジメントセキュリティサービスを提供するISPベンダー、セキュリティオペレーションセンター(SOC)を有するラージエンタープライズ規模の企業を見込んでおり、発表会では、ISPおよびSOCへの導入例が紹介された。

 製品は、SSIM 4.6のソフトウェア本体に加え、OSにRed Hat Enterprise Linux、データベースにDB2、ディレクトリにLDAPを組み合わせたソフトウェアアプライアンスとして提供される。ライセンス体系は、「SSIM 4.6 ソフトウェアアプライアンスライセンス」、「ログ収集対象サーバー&ネットワークノード用ライセンス」、「ログ収集対象ワークステーション用ライセンス」、「Global Intelligence Networkサブスクリプションライセンス」の4タイプを用意。価格はオープンで、参考価格は最小構成で800万円から。導入にあたっては、シマンテックコンサルティングサービスが別途必要となる。


サービスプロバイダーへの導入例 セキュリティオペレーションセンターへの導入例


URL
  株式会社シマンテック
  http://www.symantec.com/ja/jp/


( 唐沢 正和 )
2008/09/18 18:38

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