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FortiGate-620B
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米Fortinetの製品担当副社長、アンソニー・ジェームズ氏
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フォーティネットジャパン株式会社(以下、フォーティネット)は11月13日、中規模企業向けの高速UTM(統合脅威管理)アプライアンス「FortiGate-620B」を発表した。特に、ファイアウォール/VPN性能が高速化されているのが特徴という。参考価格は、334万4000円(税別)から。
FortiGate-620Bは、同社の中規模企業向けUTMにおいて最上位に位置する製品。ハイエンド向け製品と共通するASIC「FortiASIC NP2」を搭載しており、20基備える1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×20のうち、16基でワイヤスピードのファイアウォールスループットを提供できるという。また、処理速度がパケットサイズに左右されないのも特徴で、ショートパケットでも高速な処理が行える。
加えて、拡張モジュールを増設するためのスロットも1基用意され、ワイヤスピード処理可能なSFP×4か、ログファイルなどを記録できる80GBの高負荷サイクル設計HDDを拡張できる。最大スループットは、非拡張時でファイアウォールが16Gbps、IPsec VPNが12Gbps、SFP拡張時でファイアウォールが20Gbps、IPsec VPNが15Gbps。
こうした特徴を踏まえ、米Fortinetの製品担当副社長、アンソニー・ジェームズ氏は「ファイアウォールを導入する上で、パフォーマンスを犠牲にする必要がまったくない。また、同価格帯の競合製品のほとんどに対し、約5倍の高性能を実現しており、価格において、新たな標準がこの製品で作られるだろう」と製品をアピールした。
ファイアウォール、VPN以外では、IPS(侵入防御システム)、ウイルス対策、迷惑メール(スパム)対策、Webフィルタリングといった機能を搭載。コンテンツプロセッサ「FortiASIC CP6」によって、最大250Mbpsのウイルス対策スループット、最大1GbpsのIPSスループットを発揮できるという。
フォーティネットでは、UTMとしての性能もさることながら、特にファイアウォール/VPN性能でのコストパフォーマンスが高いことから、中・大規模ネットワークのファイアウォール/VPNの置き換えを、FortiGate-620Bで狙っていく考え。またジェームズ氏は、高速なファイアウォール処理が可能になったために、境界部分だけでなく、内部ネットワークをセグメント化して脅威の拡散を防ぐ用途にも利用できることを紹介。「ネットワークの一部が脅威にさらされても、残りのセグメントを保護できる」と述べている。
なお従来製品同様、ファイアウォール/VPN以外の機能を利用するためには、オプションサービスを契約する必要がある。
■ URL
フォーティネットジャパン株式会社
http://www.fortinet.co.jp/
プレスリリース
http://www.fortinet.co.jp/news/pr/2008/pr111308.html
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( 石井 一志 )
2008/11/13 16:40
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