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ミラポイントがメールアーカイブアプライアンスを一新、証拠保全対応も強化


RazorSafe 200

タグ付け機能などによって、より確実な証拠保全が可能になっている

米Mirapointの製品マネジメント担当ディレクター、ジェンコ・ウォング氏
 ミラポイントジャパン株式会社は3月4日、メールアーカイブアプライアンス「Mirapoint RazorSafeシリーズ」のラインアップを一新すると発表した。下位モデル「RazorSafe 200」、中位モデル「同 400」、上位モデル「同 6000」の3機種を4月上旬より提供する。価格は510万6500円(税別)から。

 RazorSafeシリーズは、メールアーカイブに必要なコンポーネントを一括して提供するアプライアンス製品。専用OSやサーバーハードウェア、ストレージなどを1つの筐体に統合して提供するため、それぞれを別々に調達してシステムを構築する場合に比べて、導入期間の短縮やTCOの削減といったメリットが得られるという。

 アーカイブにあたっては、POP/IMAPでメールサーバーにアクセスし、バックグラウンドでメッセージをアーカイブするため、メールシステムのパフォーマンスには大きな影響は与えず、SMTP経路の変更も一切不要。メールサーバーは同社のMessage Serverアプライアンスだけでなく、Lotus NotesやMicrosoft Exchangeをはじめとするさまざまな環境に対応できる。

 新製品は、RazorSafe 200が既存製品「RazorSafe 100」の後継、RazorSafe 400/6000が「RazorSafe 370」の後継に位置付けられ、それぞれ2TB、4TB、7TBのメールアーカイブが可能。一度アーカイブされたメールの編集・削除は一切できないようになっており、保存されたメールの信ぴょう性を保証するという。またアプライアンス内に保存されたメールを定期的にテープにバックアップする機能も備えているとのことで、テープに保存したデータは、256ビットの暗号化によって保護される。

 さらに今回は、アプライアンスに搭載するソフトウェア機能も強化された。そのうち「タグ付け」機能は、証拠保全や電子情報開示(eディスカバリー)を求められるケースごとに、タグ付けやコメント追加などを行える機能。証拠保全用にタグ付けされた重要なメールは削除しないようにできるため、アプライアンス上での継続した保護を実現できる。

 また、ヘッダ、本文、添付ファイル以外にタグやコメントも検索が可能になったほか、検索内容の保存やスケジュール化された自動検索にも対応。検索結果を指定のメールアドレスに通知する機能も新たに備えた。加えてプラグインの利用により、Outlookなどのメールクライアントから、直接メールを検索できるようになっている。

 米Mirapointの製品マネジメント担当ディレクター、ジェンコ・ウォング氏は「メールを必要とされる期間、保存していくニーズが高まっているが、それには非常にコストがかかる」という点を指摘。統合されたアプライアンスとして提供され、証拠保全などのために、的確・迅速にメールを探し出せるRazorSafeシリーズの価値を強調していた。

 価格は、RazorSafe 200が510万6500円(税別)、同 400が1020万9500円(税別)、同 6000が1701万5300円(税別)。


米MirapointのCEO、ジェフ・ウィトウス氏
 なお、製品発表にあわせて来日したMirapointのCEO、ジェフ・ウィトウス氏は、昨今の不況下でも同社の収益が継続的に拡大している点を強調する。その理由として、「企業にコスト削減のツールを一貫して提供してきたから」と述べたウィトウスCEOは、「この不況の中、IT担当者がITコストを削減を検討しない、ということは許されない。当社では、複雑なシステムをアプライアンス形態で提供しており、低いTCOで提供可能だ」と自社製品をアピールしていた。



URL
  ミラポイントジャパン株式会社
  http://www.mirapoint.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.mirapoint.co.jp/news/20090304.php

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  ・ ミラポイント、中小規模市場も視野に入れたメールアーカイブ製品(2006/10/16)


( 石井 一志 )
2009/03/04 14:26

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