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LANDesk、企業内PC管理ソフトの最新版を発表


 LANDesk Software株式会社は10月22日、企業や組織内のネットワークに接続しているPCを一括して管理できるソフトウェアの最新バージョン「LANDesk Management Suite 8」を11月中旬より販売すると発表した。

 LANDesk Management Suiteは、ネットワークに接続しているPCやOSの種類、バージョン、アプリケーションのライセンスや使用状況などを自動収集し、企業や組織が所有するPCをはじめとしたIT資産を一元管理することができる。また、アプリケーションやアップデータの自動配布が可能で、管理者が個々のPCにアプリケーションをインストールする必要がなくなるほか、一部のPCがパッチを適応されていないことが原因によるウイルスなどの集団被害を防止することができる。


各管理者ごとコンソール画面
 今回のバージョンアップでは主に、管理者ごとの管理権限のカスタマイズや、個人のノートPCなどの非管理デバイスの自動検索機能、ソフトウェア配布機能の強化、Mac OSのサポート拡張などが行われている。管理権限のカスタマイズは、上級管理者が各部門の管理者向けに、管理する端末の範囲や管理項目を設定できる。例えば地方支社の管理権限はその支社のPCのみとすることができる。

 非管理デバイスの検索は、新規購入や社員の私物などのネットワーク上にありながら管理下にないPCを設定した周期で自動検索し、発見された場合に管理者にアラートを出すことができる。このほか、古いOSや一定スペック以下のPCを検索してリプレース対象のPCを探し出すといったことや、社内にあるPCの台数やアプリケーションの導入数などをまとめ、レポートとして出力し、監査などに対応することができる。


ソフトウェア配布機能のイメージ
 ソフトウェアの配布機能は、サーバーからだけでなく同一サブネット内のクライアントからソフトなどを取得できる「ピアダウンロード」が追加された。従来バージョンではサーバーからクライアントにソフトなどを配布する「マルチキャストソフトウェア配布」のみで配布されていたが、ソフトウェア配布時にネットワークから切り離されていたり電源が落とされていたPCなどに配布漏れが生じることがあった。ピアダウンロードはそれらのPCがネットワーク接続時に近隣のクライアントPCから配布されたソフトなどを取得できる。なお、このピアダウンロードは現在特許出願中だという。


米LANDesk Software社副社長 マイク・ホール氏
 米LANDesk Software社副社長のマイク・ホール氏は、LANDesk Management Suite 8について「PCのライフサイクル管理を一つのコンソールおよびデータベースで行うことができる世界で唯一のソリューション」と優位性を語った。また、同社の経営状況について「全世界で3年以上継続して成長しており、今年の第3四半期は50%以上の売上向上を達成した」と同社の好調ぶりをアピールした。

 代表取締役社長の井手龍彦氏は「MS Blasterなどの影響により企業のセキュリティ管理意識が高まっており、LANDesk Management Suiteにも多くの引き合いが来ている。おかげで第4四半期も非常に好調な滑り出しを見せている」とし、また「LANDesk Management Suite 8はさまざまなアドオン(追加モジュール)の提供を予定しており、用件に応じた機能の追加にも柔軟に対応できる」とLANDesk Management Suite 8の将来性を語った。


代表取締役社長 井手龍彦氏 発売予定の追加モジュール

 価格は10クライアント版が19万円、100クライアント版が150万円、1000クライアント版が1,250万円。各種Windows、Mac OS、LinuxなどのクライアントOSに対応するが、管理できる機能はOSにより異なる。



URL
  LANDesk Software株式会社
  http://www.landesk.co.jp/


( 朝夷 剛士 )
2003/10/22 20:43

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