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レッドハット、エンタープライズ向けLinuxの新バージョンを発表


Red Hat Enterprise Linux AS 3
 レッドハット株式会社は10月27日、企業向けLinuxプラットフォーム「Red Hat Enterprise Linux 3」を発表した。出荷は11月下旬より開始される予定。同製品は年間契約の形式で提供され、現在Red Hat Enterprise Linuxを契約しているユーザーは、無償でバージョンアップが可能とのこと。

 Red Hat Enterprise Linux 3は、Native Posix Threading Libraryの導入によって、マルチスレッドのアプリケーションにおける性能が向上。単一のコードをベースに開発されたことで、安定性、保全性、セキュリティも向上している。また大規模なSMP(Symmetric Multi-Processors)や大容量メモリなどに対応したほか、Intel x86だけでなく、Itanium、AMD64、IBM zSeries、iSeries、pSeries、S/390の各ハードウェアアーキテクチャに対応した。

 ラインアップには、従来製品の「Red Hat Enterprise Linux 2.1」と同じく、大規模サーバー向け「Red Hat Enterprise Linux AS」、エントリー/ミッドレンジ向けの「Red Hat Enterprise Linux ES」、デスクトップ/ワークステーション向け「Red Hat Enterprise Linux WS」の3種類が用意される。このうち、最上位のASは上記7つの全アーキテクチャに対応するが、ESはx86アーキテクチャのみ、WSはx86、Itanium、AMD64の各アーキテクチャのみの対応となる。

 同製品の価格(1年の年間契約)は対応アーキテクチャごとに異なり、x86アーキテクチャの場合はASが198,000円、ESが99,800円、WSが39,800円。

 米Red Hat社のエンジニアリング担当上級副社長、ポール・コーミア氏は「Red Hat Enterprise Linux 3は、オープンソースが成熟していく上で大きな成果といえるもの。このバージョンはプラットフォームの統一をはかり、クライアントからサーバーまで、7つのハードウェアアーキテクチャを利用できる。Red Hat Enterprise Linuxは、事実上エンタープライズLinuxの標準であるという評価を得ているが、この第二世代ソリューションにより、当社のグローバルな足がかりをさらに強化するとともに、独自のUnixの必要性を排除していく」と述べている。

 なお、レッドハッドのOEMパートナーからは、今後30日から60日ほどで同製品に対応したハードウェアソリューションと共に提供される予定で、ISVアプリケーションについても、数社の主要アプリケーションがすでに対応し、他のアプリケーションも順次対応の予定とのこと。



URL
  レッドハット株式会社
  http://www.jp.redhat.com/
  ニュースリリース
  http://www.jp.redhat.com/about/news/10272003.html

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( 石井 一志 )
2003/10/27 15:01

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