|
日本IBM ソフトウェア事業 インフォメーション・マネージメント事業部 事業部長 中川いち朗氏
|
日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は11月7日、データベース製品「DB2 Universal Database Express Edition V8.1 for Linux and Windows」(以下、DB2 Express)のプロセッサライセンス追加と、情報統合ソフトウェア「DB2 Content Manager」の中小規模向け製品「IBM DB2 Content Manager Express Edition V8.2」を発表した。
今回発表された製品は、日本IBMがすでに発表している中小・中堅企業向け製品群「IBM Expressポートフォリオ」ラインアップを拡充する目的で提供されたもの。同社は日本企業の99%を占める従業員1000人以下の市場に対しフォーカスをあてており、同ポートフォリオのソフトウェアは、ユーザーのIT基盤や、ISVのパッケージ製品に組み込む部品、またSIのソリューションコア、といった用途に適した製品という。同社のソフトウェア事業 インフォメーション・マネージメント事業部 事業部長、中川いち朗氏は「特に製品への組み込みには力を入れており、すでに50を超えるISVが、自社のソフトウェアのエンジンなどにDB2 Expressを採用している」と語った。
2003年の5月に発表されたDB2 Expressは、DB2 WorkgroupとPersonal Editionの中間に位置する商品で、今回はプロセッサごとに課金するライセンスが追加された。従来のライセンスでは、サーバーとユーザー数のライセンスを必要に応じて購入する形であったが、ユーザー数が多い場合や、Webアクセスに利用する場合のように不特定多数がアクセスする用途には向かなかった。そのため、「通常のDB2と同じように、プロセッサライセンスをラインアップしてほしいという要望が非常に強かった」(中川氏)という。1CPUのサーバーを利用する場合、35人を超えるユーザー環境では、プロセッサライセンスの方が安くなる。「このラインアップ追加によって、ユーザーが少数のときの一部を除き、他社のデータベース製品よりも安い価格での提供が可能」(同氏)とのこと。
DB2 Expressのプロセッサライセンスは、ダウンロード販売を12月5日から開始し、パッケージ版は2004年1月9日からの出荷を予定している。価格は697,000円。
IBM DB2 Content Manager Express Edition V8.2は、企業が取り扱うさまざまな情報を統合管理する、コンテンツ管理ソフトウェア製品群「DB2 Content Manager」の中規模企業向けのバージョン。「コンテンツ管理とは、リレーショナルデータベースに格納された以外の情報をどうやって統合するか、ということ。米では成長している分野だが、日本ではまだまだ」(中川氏)という。今回は中小規模でも利用しやすいように、従来製品が持っていたスプールファイルやメール・添付ファイルのアーカイブ、ビデオストリーミングの機能などをカットし、価格を下げた。また、「SMB向けのパッケージということで、統合管理の対象はほとんどMicrosoft Officeのデータになると思われる」ことから、対応サーバーOSをWindows 2000 Server(2CPUまで)に限定している。
同製品はダウンロード販売を11月15日から開始し、パッケージ版は12月3日の出荷開始を予定している。使用に際しては、サーバーと同時アクセスユーザーの両ライセンスが必要になり、価格は、それぞれ1,341,000円(1サーバーあたり)、152,100円(1同時ユーザーあたり)。
■ URL
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2003/11073
■ 関連記事
・ 日本IBM、中堅・中小市場向けの新事業戦略を発表(2003/10/06)
( 石井 一志 )
2003/11/07 18:48
|