LANDesk Software株式会社は12月10日、企業のクライアントPCやサーバーを統合管理するソリューション「LAN Desk Management Suite 8(以下、Management Suite 8)」の追加モジュールとして、脆弱性診断やパッチ配布機能などを搭載する「LANDesk Patch Manager 8(以下、Patch Manager 8)」と、サーバーのパフォーマンス監視機能をなどを搭載する「LANDesk Server Manager 8(以下、Server Manager 8)」を発表した。なお、両製品とも単体販売はなく、Management Suite 8を利用しているユーザーのみに販売される。
Patch Manager 8はManagement Suite 8に対して主に(1)既知の脆弱性の問題やパッチの「情報収集/調査」(2)組織内のシステムの「脆弱性の診断」(3)必要なパッチのダウンロードとアプリケーションとのコンフリクトの有無を調べる「パッチのダウンロード/テスト」の3つの機能を追加する。同社代表取締役社長の井手龍彦氏は「Management Suite 8のインベントリー収集やパッチの配布機能と合わせて、パッチ管理ライフサイクルをすべてカバーできる」と語る。
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代表取締役社長 井手龍彦氏
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パッチ管理のライフサイクル
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「情報収集/調査」は、同社が収集する各ベンダーの脆弱性やパッチの情報を得ることができる。得られる情報は脆弱性の深刻度、パッチの所在場所、そして同社が検証したパッチの相互依存性や他のアプリケーションとのコンフリクトに関することなど、組織内のシステムに関係した、より詳細な情報となる。なお、これらは各ベンダーが発行してから48時間以内に提供される。
「脆弱性の診断」は、システムにつながるすべてのPCなどの脆弱性をスキャンする。スケジューラーによる定期的なスキャンなども可能で、検出されたものをリスト表示できる。
「パッチのダウンロード/テスト」は、発見された脆弱性に対応するパッチを自動的に各ベンダーのサイトからダウンロードできる。管理者があらかじめダウンロードしておき、後で各PCに配布することも可能。
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パッチダウンロード/テスト機能
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企業規模別セキュリティ対策
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調査によると、従業員数が多いほど管理者によるパッチ管理が困難となりエンドユーザーに任せる傾向があるという。「ユーザー任せでは企業のセキュリティ対策として不十分。逆に規模の大きい企業ほど一元的な管理が必要だ」と、井手氏は強調する。
対応OSはWindows 95以降のすべてのWindowsで、日本語、英語、ドイツ語、スペイン語版にも対応し、フランス語、イタリア語版なども対応予定としている。また、脆弱性の診断のみSolaris 8にも対応し、Red Hat Linux、IBM AIX、HP-UXにも対応予定とのこと。
価格は年間サービス制となっており、10ノード以上で2,000円/ノード、100ノード以上で1,900円/ノード、1,000ノード以上で1,500円/ノード、10,000ノード以上で1,400円/ノード。出荷開始は2004年1月下旬を予定している。
Server Manager 8は、サーバーの動作状況を監視し、遠隔地から稼働状況をモニタリングできる。CPUやドライブ、ネットワークの使用率があらかじめ設定したしきい値を超えるとアラームを発することができるほか、サービスやプロセスの開始、停止なども行うことが可能。価格は1ライセンス以上で70,000円/ライセンス、100ライセンス以上で64,000/ライセンス、1,000ライセンス以上で56,000円/ライセンス。出荷開始は12月15日。
また、今回の発表に合わせてManagement Suite 8の価格改定が行われ、全体的に値下げされたほか、10,000ライセンス以上の大規模向け価格も設定された。
■ URL
LANDesk Software株式会社
http://www.landesk.co.jp/
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