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アドビと日本オラクル、出版・印刷業界向けコンテンツ制作システムの開発で協力
コンテンツ制作のワークフロー管理と自動組版を実現
アドビシステムズ株式会社と日本オラクル株式会社は12月17日、レイアウトツール「Adobe InDesign」、画像編集自動化ツール「Adobe Graphics Server」と「Oracle 10g」のデータベース・アプリケーションサーバーを連携して、出版・印刷業界でのコンテンツの制作・配信の自動化とセキュアなコンテンツ管理を行えるシステム開発での協力を発表した。
このシステムでは、出版・印刷業務で必要となる台割の管理から入稿・校正・割付・組版に至る一連のワークフローを提供し、コンテンツの編集・制作環境をネットワークを通じて共有、ユーザー間での連携作業を支援するほか、Web経由での入稿にも対応する。
誌面の制作に必要な文章や画像などのコンテンツはオラクルデータベースに格納され、Webの操作画面から適宜登録や校正、修正が行える。こうしたアクセスにおいて文書の更新履歴管理やチェックイン/チェックアウトの機能に加え、アクセス権限の管理も可能で、外部からの登録の許可/不許可をユーザーごと、データベースの区分ごとに設定することができるため、デザインテンプレート部分や、本文部分のみを、関わる外部の制作執筆者が登録できる。
これらのデータはXML形式での書き込み/読み出しにも対応しており、Adobe Graphics Serverの機能である画像データのサイズ・解像度の自動変更機能とあわせ、Web用、出版物用、メール配信用それぞれのデザインテンプレートを用いたHTML/InDesign/txt形式での出力による自動組版が行える。
コンテンツ部分の管理は、素材の単位だけでなくページやページ内の部分の単位での細分化した管理が行え、素材、印刷物の部分単位での再利用も効率的に行える。
すでにソフトバンクパブリッシング株式会社から発行されている「Yahoo Internet Guide」の誌面制作に利用されており、12月17・18日に開催されたOracleWorldでもデモンストレーションが行われている。
またシステム開発用のサンプル・プログラムは、「クロスメディアパブリッシングフレームワーク」として、SI、エンドユーザー向けに2004年1月頃より提供される予定で、日本オラクルの開発者向けコミュニティサイト「Oracle Technology Network Japan」からの無償ダウンロードも可能になる。
サンプル・プログラムは、台割管理用システム・サンプル、Web入稿用システム・サンプル、コンテンツ管理システム・サンプルに加え、株式会社プロフィールドの提供する「Adobe InDesign」用プラグイン「ProDIX2.0 Standard Edition」が必要となる自動組版用のAPI、Adobe Graphics Serverとオラクルデータベースの連携用APIで構成される。
なおシステムの開発では、株式会社デジタルコミュニケーションズとプロフィールドが技術支援を行う。
システムの概要図。各フェーズで並行した作業進行が可能になる
実際の運用例。ソフトバンクパブリッシング株式会社ではこのシステムを利用して雑誌を発行している
アドビシステムズ株式会社
http://www.adobe.co.jp/
日本オラクル株式会社
http://www.oracle.co.jp/
プレスリリース
http://www.adobe.co.jp/aboutadobe/pressroom/pressreleases/200312/20031217oracle.html
Oracle Technology Network Japan
http://otn.oracle.co.jp/
株式会社プロフィールド
http://www.profield.jp/
株式会社デジタルコミュニケーションズ
http://www.sgml-xml.jp/
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