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富士通、業務システムのフロント部分を統合するソフトウェアを発売


 富士通株式会社は1月26日、同社のビジネスインテグレーションプラットホーム「Interstage V6」の新製品として「Interstage Realtime Communicator(以下、Realtime Communicator)」の販売を開始した。出荷は3月上旬を予定している。

 Realtime Communicatorは、企業の業務システムなどと連携し、情報をPCや携帯電話などの端末からネットワークを通じてリアルタイムで入出力することを可能とするソフトウェア。業務システムを一元的に管理し、情報に変化(プレゼンス)が発生した場合にそれを必要とするユーザーに対してメールなどによるプッシュ型配信を行う。

 Realtime Communicatorは業務システムと端末のフロントを統合し、端末やネットワークの違いを吸収するため、システムに影響を与えずに端末やネットワークの変化に対応できることが特徴。同社ソフトウェア事業本部ミドルウェアソリューション事業部長の天野 宏氏は「端末やネットワークごとにアプリケーションを開発する必要がなくなるため、フロント部分のシステム構築期間は従来の約1/3になる」と説明する。


ソフトウェア事業本部ミドルウェアソリューション事業部長 天野 宏氏 Realtime Communicatorの位置づけ

 Realtime Communicatorを利用することにより、例えばルートセールスの営業は、出先などから商品の在庫状況など仕事で必要となる情報をリアルタイムで参照することができるほか、発注などの入力作業なども行うことができる。また、注文していた商品の到着などイベントが発生した場合、各利用者の端末に合わせたフォームのメールで即座に情報を受信することができる。


ルートセールスへの適用事例 携帯電話に送信された通知の画面の例

 天野氏によると、このほかにも戦略・戦術の共有を推進する「モバイルナレッジ」や、コンシューマを対象にした宅配サービスなど、すでに先進的なユーザーにおいてRealtime Communicatorが稼働しているという。「3年以内にはプッシュ型送信を利用した業務やサービスが一般化すると予想している」(同氏)。

 価格は100万円から。同社は2005年度末までに213,000サーバーの販売を予定している。

 また同社は、XML型データベースエンジン「Intermanager Shunsaku Data Manager」をプログラミングレスで利用できるソフト「Intermanager Shunsaku Insight(価格:200万円から)」と、基幹システムなどから抽出したデータをファイルとして受け取って編集を行い、データウェアハウスなどの情報活用システムへと格納する簡易データ連携ソフト「Intermanager Data Collector(価格:80万円から)」の販売開始も合わせて発表した。



URL
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/01/26-2.html


( 朝夷 剛士 )
2004/01/26 16:28

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