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日立、Java対応のWebアプリケーション開発環境を提供


通信グループソフトウェア事業部事業部長の小塚潔氏

Cosminexusの概要
 株式会社日立製作所は、Webアプリケーションの開発・実行環境を提供するコラボレイティブEビジネスプラットフォーム「Cosminexus(コズミネクサス)Version 6」を2月10日から発売する。

 同社が提唱するハーモニアスコンピューティングを実現する中核製品のひとつと位置づけるもので、フロントアクセス環境、アプリケーション開発環境、システム連携基盤、アプリケーション実行基盤から構成される。

 トランザクションモニタでは国内ナンバーワンシェアを持つOpenTP1や、メインフレームでのデータ処理負荷分散やトランザクション流量制御技術のノウハウを活用することで、「社会インフラを支える各種の基幹情報システムを支えた技術を、Java環境でも提供するミッションクリティカルJ2EEを実現、チームで作業をするための各種機能の搭載や、オープンソースの各種製品との連動が可能といった特徴を持つ」(日立製作所情報・通信グループソフトウェア事業部・小塚潔事業部長)という。

 従来製品に比べて、ミッションクリティカル対応を強化するとともに、コラボレーション基盤などの新機能、新製品を追加しており、高信頼なEビジネス実行環境、Web/Javaベース業務の容易な開発環境を実現しているという。

 「Webアプリケーション開発にはJavaが広く浸透しているが、Java技術者には若年層が多く、高い信頼性を求められるシステムの開発経験が少ないという課題もある。短期間で、かつ高信頼性のシステムを開発するには経験豊富なベテランと、Javaの技術をもつ若手との連携が必要で、Cosminexusは、それを実現する開発環境ともいえる」としている。

 また、スケジューラの導入により、顧客の業務の重要度に応じた制御が可能になる機能を提供、さらに、同社のJP1 Version7iと連携によってシステムの統合監視を可能としている。

 加えて、SAP R/3との連携や、財務報告などで採用が進んでいるXBRLの活用を可能としたほか、電子フォームや既存Webアプリケーションの活用を可能とするCosminexus ERP Integratorを提供、各システム間で閉じていた業務データを異なるシステム間で利用できる。また、既存資産をプログララミングレスで活用できるCosminexus Leapを新たに提供することで、開発効率面でのメリットもあるという。

 そのほかにも、オープンソースのEclipseなどとの連携を可能としたことで、プログラミングからデバッグまでの一連の作業を支援したほか、オープンソースフレームワークStrutsを対象としたソースコードの自動生成をサポートできる。

 価格は、Cosminexus Application Server Version 6.0が120万円から、Cosminexus Collaboration Suiteが258万円から、Cosminexus ERP Integratorが450万円から、Cosminexus Leapが100万円から、Cosminexus Developer Version 6が15万円から。

 グループでの開発環境を低コストで実現できることを狙って、Cosminexus Developerでは、旧来製品に比べて最大9分の1の価格設定としている。

 同社では、Cosminexusで2004年度に160億円の売り上げ目標を掲げており、そのうちアプリケーションサーバーで85億円を目指す。



URL
  株式会社日立製作所
  http://www.hitachi.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/040209.html


( 大河原 克行 )
2004/02/09 14:17

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