日本ヒューレット・パッカード株式会社は、Alphaプラットフォーム向けOSの最新版「OpenVMS V7.3-2」を2月16日より提供する。価格は102,000円から。また同社ではItaniumに対応する同OSの評価版も4月上旬より提供する予定。
OpenVMSは、基幹系の業務システムなどで世界45万台以上の稼働実績を持ち、クラスタリング性能に特徴を持つOS。新バージョンでは、NIC障害時にシステム上のスタンバイNICによってネットワークI/Oを継続する「LANフェールオーバー」、クラスタ全体でNIC障害に対応する「failSAFE IP」、ネットワークI/O処理を複数CPUに分散する「Fast Path」、クラスタ間通信の機能改良といったネットワーク面が強化された。
またサイズの異なるディスク間でのミラーリングや、オンラインでボリューム・サイズの拡張が可能なストレージ管理ソフトウェア「Volume Shadowing」、POSIXに準拠し、UNIXシステムと互換性の高いCランタイム・ライブラリなどのアプリケーション開発環境も新たに提供されるほか、SSHのクライアントとサーバー機能によるセキュリティの向上もなされている。
また、最上位機種である「AlphaServer GS1280モデル64」とエントリーモデル「AlphaServer DS15」といったサーバーや、「Fibre Channel ストレージ・アレイ MSA1000」を新たにサポートした。
4月上旬に提供予定のItanium対応評価版は、同社が従来から表明してきたロードマップに従うもの。評価版には、C、COBOL、Fortranなどのネイティブコンパイラ、J2EEなどのJava開発環境、デバッガなどの開発支援ツールが含まれる。入手にあたっては事前にWebサイトからの申請が必要となる。
同社ではItanium対応する日本語OpenVMSの製品版について、2004年末を目標にして開発を進めるとしている。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2004/fy04-057.html
OpenVMS
http://www.hp.com/jp/openvms/
( 岩崎 宰守 )
2004/02/16 15:36
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