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Biz/Browser for PDAの利用イメージ
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代表取締役社長兼COO 登坂 忍氏
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アクシスソフト株式会社は2月20日、リッチクライアントツール「Biz/Browser」のPDA版「Biz/Browser for PDA」を4月1日より提供すると発表した。価格は30万円(50ライセンス)からで、別途価格の15%の保守料金が必要。同ソフトの対応OSはWindows CE .NET 4.0~4.2とPocketPC 2003。
現在同社ではPC向けのBiz/Browserを積極的に展開しているが、その中でPDAへの対応を要望する声が非常に強かったという。今回のBiz/Browser for PDAはそうした声に応えてリリースされるもので、その特徴は大きく3つある。
1つ目は高いユーザビリティを実現したこと。高速な有線LANやブロードバンドインターネットのメリットを活用できるPCとは異なり、PDAでは無線LANやPHSなどで通信が行われることになる。当然64kbps程度のナローバンドの利用を想定しなくてはならないのだが、もともとBiz/Browser自体が、HTMLのみを使う従来のWebアプリケーションに比べて通信するデータ量が少なくて済むというメリットをもっており、低速環境への適合度は高い。
また、キーへのファンクション割り当て、MS-IME自動制御(ON/OFF)、データロジックチェックといったBiz/Browserが持つ機能のほとんどをそのまま使えるため、操作性も単なるWebアプリケーションに比べると高く保つことができる。
2つ目は、PDA独自の開発環境を用意する必要がないこと。PC用のBiz/Browserと同じ開発ツール(Biz/Designer)を使って開発が行え、PC用で使える機能が一部を除いてほとんどPDAでも利用できる。PDA向け画面の作成などは行わなくてはならないが、コアとなる業務アプリケーションはそのままPC用と共用できるのだ。
そして3つ目の特徴は、特別なアプリケーションを何度もインストールする必要がないこと。Biz/Browser for PDAのソフトウェアを一度インストールすれば業務作業が行えるようになり、C/S方式の業務ソフトのように、バグフィクスやマイナーチェンジのたびにソフトを入れ替える必要はない。PDAを導入したがために、システム部門の負担が大きくなるようではあまり意味のないことになってしまう。保守の手間を削減できるのは大きなことなのである。
なお、アクシスソフトの代表取締役社長兼COO、登坂 忍氏は「いろんな分野で、業務システムをWeb化しようというビジネスの試みがあるが、それを解決するプラットフォームとしてBiz/Browserをデファクトにしたい。その中で、PDAは1つの起爆剤として期待している」と、この分野の取り組みに関して意気込みを語っていた。
■ URL
アクシスソフト株式会社
http://www.axissoft.co.jp/
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( 石井 一志 )
2004/02/20 18:41
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