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エスケイサイバーパス、ダウンロード量に課金するオンラインストレージサービスを提供
株式会社エスケイサイバーパスは、オンラインストレージサービス「はこ箱.com」を3月1日より開始する。同社では2004年末までに1億6,000万円の売上、会員数39万人、有料会員数8万人の獲得を目標としている。また法人会員については有料会員の10%を目指す。
株式会社エスケイサイバーパスは、韓国の通信事業者SK Telinkとデータ通信事業者DACOM CyberPassの共同出資により2001年11月に設立された。
はこ箱.comは、ユーザー登録することで、ストレージ10GBと画像用として別に1GBの容量が無料で提供されるサービス。ファイルのアップロードにも課金はなく、50Kbpsの帯域制限がある利用無料の「各駅モード」ダウンロードと、帯域制限はないが1MB=1パケットあたり0.3円課金される「特急モード」の2つの方式に分かれる。この数字は、例えば700MBのファイルをダウンロードした場合、約223円となる。
支払いはプリペイド方式で、クレジットカード、コンビニ決済、WebMoneyなどの方法で事前にパケットを購入して利用する。
また同社が提携している韓国オンラインストレージ市場の最大手Gretechによる調査では「平均20日間でファイルへのアクセスは終わる」とのことで、本サービスでもファイル保管は30日間のみに限定される。あくまで「バックアップ用ではなく、ファイルの受け渡しのためのサービス」とのことだ。それ以上のデータ保管にはオプションで対応するという。
ファイルのダウンロード、アップロードは専用のソフトウェアを介して行う。ストレージ内のファイルにはそれぞれ有効期限が設定され、IDを所有する会員同士ではもちろん、非会員のゲストユーザーともファイル共有が可能で、この場合には専用ソフトのほかWebブラウザを利用したファイルのやり取りも可能だ。またファイル共有の際には、フォルダごとにアクセス権限を設定できる。
このほか各種形式の再生に対応し、ほとんどのファイルでストリーミングも可能な動画再生ソフトウェア、簡易的な画像編集ソフトウェア、リモートツールの3つの専用ソフトが用意される。
同社は、株式会社ブロードバンド・エクスチェンジと提携しており、「100MbpsのFTTH環境でも70Mbps前後と、ユーザー環境での最高速度で利用できる」としている。また「回線が60%以上満たされている場合アップグレードするルールを厳密に適用する」ことで回線品質を維持するという。このため「700MBのデータを北海道から東京に転送する場合、最速で2分」程度の高速なダウンロードが可能で「マルチメディア流通に最適」だという。
フォルダは、ドラッグするだけで、複数ファイルのアップロードが開始される
10GBのストレージとは別に、1GBの画像用領域も提供される
動画をダウンロードしながら専用プレイヤーでストリーミング再生できる
株式会社エスケイサイバーパス 代表取締役社長 チェ・サンボム氏
同社代表取締役社長 チェ・サンボム氏は、韓国での「インターネットを取り巻く激動の5年間」の経験から、「日本でも予想外に早くブロードバンドが普及したが、本当の変化はこれから」と述べ、マルチメディアコンテンツをはじめとして「どこでも、いつでも、だれとでも、より早く大きなデータを安全にネットワークを通じて情報をやり取りしたいというニーズが高まっている」と見て今回のサービスを開始するという。そして「単純に速度と大容量だけでなく、安全で低価格でサービスを提供する」と述べた。
今後は6月にMacユーザー向けの、11月にはモバイル用のソフトウェア提供を開始するほか、動画再生プレーヤーの機能強化なども行っていくとのこと。
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URL
株式会社エスケイサイバーパス
http://www.skcyberpass.com/
はこ箱.com
http://www.hakobako.co.jp/
( 岩崎 宰守 )
2004/02/26 16:56
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