株式会社キー・プランニングは、中小企業や大手企業の部門などで低コストでCTIシステムの導入が可能な「TELWatcher Professional 2」を3月10日から発売する。
TELWatcher Professional 2は、ナンバーディスプレイ機能を利用して、電話番号から相手先を認識し、その情報をパソコン上に表示することで、業務の効率化や管理を容易にすることができるソフト。同ソフトの最大の特徴は、コールセンターなどの専門業務をターゲットとしたのではなく、あらゆる業種における通常のオフィス業務での利便性を高める点を考慮していることだ。電話がかかってくると、相手先の電話番号と登録した個人名、会社名が、タスクトレイからバルーンで表示。これによって、誰から電話がかかってきたか、社員が共通して見られる。このため、電話の相手ごとに、誰が出るのが最適かが一目で判断できる。
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木下雄一朗社長
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「例えば、複数の弁護士を抱える弁護士事務所では、電話の相手によって電話に出るべき弁護士が事務所内で特定でき、迅速な対応が図れるといったメリットが出ている」(同社・木下雄一朗社長)という。
電話を受けるとパソコン上には、事前に入力してある相手の情報が表示され、画面上のメモ機能を利用すれば通話内容をメモしたり、本来、応対するべき担当者が不在の場合でも、このメモの内容を、担当者のパソコンや携帯電話に転送し、迅速に内容を伝達することができる。また、これらの履歴を自動的にデータベース化できるため、電話に対する対応処理が完了しているかどうかといった管理を可能としたほか、どんな人や会社から問い合わせが多いかといった管理もできる。
「オフィスでは、電話を取ることが専業ではない人がほとんど。こうした人たちが、本来の業務を邪魔されることなく、電話の応対業務を迅速に、的確に処理することを狙った」という。
また、データベースにはファイルメーカーProを使用しているため、ユーザー自身で項目の追加、デザインの変更、既存システムへの組み込みなどを行えるため、企業ごとにカスタマイズが発生しやすいといわれるCTIシステムとはいえ、導入や運用面でのコスト削減につなげることができる。
対応OSは、WindowsおよびMac OS。価格は、TELWatcher Server1ライセンスおよびClient5ライセンスの基本構成で35万円。追加ライセンスは、1ライセンスごとに2万円。
「既存のビジネスホン環境に手を加えることなく導入ができること、従来型のPBXタイプのCTIシステムと比較して、数分の一という圧倒的なコストパフォーマンスを実現している」(木下社長)としている。
同社のWeb直販を通じて販売するほか、販売提携している通信機器ディーラーなどを通じて販売する。従来製品は、約30社への導入実績を持つが、新製品ではディーラー網の拡充などによって、100社への販売を見込む。
なお、同社では、すでに英語バージョンの試用版を、昨年から米国市場向けに提供を開始しており、今後、英語版の正式な製品も投入する予定。米国では、日本のナンバーディスプレイにあたる「Caller ID Service」対応アダプタのメーカーなどとのバンドル販売を予定している。
■ URL
株式会社キー・プランニング
http://www.key-planning.co.jp/
ニュースリリース
http://www.key-planning.co.jp/news/20040310.html
( 大河原 克行 )
2004/03/10 21:18
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