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SAS、BIプラットフォームの最新版を国内投入


 SAS Institute Japan株式会社は、ビジネスインテリジェンス(BI)プラットフォームの最新版「SAS 9.1 日本語版」を3月31日より国内出荷する。なおトレーニングを含めたサポート体制が整うまでは限定出荷となる。

 SAS 9は、データウェアハウスからのレポーティング、データマイニングによる分析、予測モデルの各機能により、企業でのパフォーマンス管理、需要予測、リスクマネジメントなどを行うBIプラットフォーム。

 新バージョンでは、UIの改良により異アプリケーション間で一貫した操作が行える。またWebポータルにも新たに対応し、エンドユーザーが自ら必要な情報を適切なフォーマットで取り出すことが可能になっている。

 さらにマルチスレッドでのタスク処理や入出力でのスループットが向上したほか、共通のメタデータ基盤の採用により、アプリケーションのアップデートやリソース、アクセスユーザーなどをSAS管理コンソールから集中管理できる。

 このほか他システムとの統合において、共通のメタモデルとして定義できるリソースを拡大、メタデータ情報を相互にインポート/エクスポートすることも可能になっている。また並列処理やグリッドコンピューティングを新たにサポートしている。

 SAS 9の基盤アーキテクチャとなる「SAS Intelligence Platform」は、データの抽出/加工/ロードといったETLプロセスを簡易化、高速化するデータ統合プラットフォームソフトウェア群「SAS ETL server」、データウェアハウスによるレポーティングやOLAP、データマイニングの際に必要となるRDBMS/OLAPでの並列ストレージ機能を提供する「SAS Intelligence Storage」、BIレポーティングと分析のための統合アーキテクチャを提供するソフトウェア群「SAS BI server」など5つのソフトウェア・ツール群で構成される。

 またシミュレーション、最適化、実験計画などの分析機能が提供されるデータマイニングツール「SAS Enterprise Miner」では、新たなプラットフォームにより、需要変化への予測や未知の事象への洞察といった予測モデリング機能の拡張がなされた。また新しいJavaインターフェイスも搭載している。

 稼働環境は、32ビットWindows版がWindows NT 4.0/2000/XP/Server 2003、64ビットWindows版がWindows XP/Server 2003の各64bit Edition。このほか64ビットUnix環境であるAIX、Solaris、HP-UX、HP-IPF、Tru64、32ビットLinuxにも対応する製品が用意されている。

 今後はSAS 9で稼動する分野別のソリューションとして、同社では「SAS Marketing Automation」、「SAS Strategic Performance Management」、「SAS Supplier Relationship Management」、「SAS Activity-Based Management」、「SAS Financial Management Solutions」、「SAS IT Management Solutions」、「SAS Risk Dimensions」の7つを提供していく予定。



URL
  SAS Institute Japan株式会社
  http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/
  プレスリリース
  http://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/news/press/200403/31.html


( 岩崎 宰守 )
2004/03/31 20:12

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