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デカルトシステムズジャパン、ハイテク業界向けソリューションを国内市場に投入


 デカルトシステムズジャパン株式会社は4月7日、ハイテク業界向けのグローバルサプライチェーンソリューション「Descartes for High Tech」を発表した。


Descartes Systems Group Inc. 社長兼CEO マニュエル・ピエトラ氏
 カナダDescartes Systems Group Inc.は、60カ国以上、2,500社を超える企業に製品を提供している。同社社長兼CEOのマニュエル・ピエトラ氏によれば、「輸送業界向けソリューションが売上の6割を占めるほか、小売2割、CPG(消費者梱包)3~5%、製造業10%の4つが柱」とのこと。「業界別、地域別に異なる個々のニーズを分析し、それを満たす製品提供を行っている」とのことだ。

 ピエトラCEOが「唯一のライバルは輸送業大手のUPS」というように、同社のSCMソリューションは、サプライチェーンの計画ではなく実行にフォーカスし、社外、社内を含めた物流トラッキング情報をリアルタイムに可視化する点が特徴となっている。「顧客である輸送会社が、航空、会場、陸上の交通手段とデカルトのSCMを組み合わせた物流により、UPSと競合していけるよう支援することを目標としている」という。

 また「サプライチェーンでは、ローカルとグローバルにおける要求が大きく違う」とした。ハイテク業界向けとなるDescartes for High Techでは、グローバルレベルで在庫の可視性を向上させるほか、サプライヤー、パートナーとの間でリアルタイムの調整を可能にし、また物流パフォーマンスの監視と測定を行うことで、サプライチェーンの稼動率向上と在庫の最小化を実現するという。


 デカルトシステムズジャパン株式会社は、同社の日本法人として2年前に立ち上げられた。これまでは「国内市場の各業界の動向と、独特のニーズを慎重に分析するとともに、トレーニングなどを進めていた」とのことで、今回ハイテク業界向けのSCMソリューション「Descartes for High Tech」を国内市場に投入する。

 同社では、アメリカ、ヨーロッパ・アフリカ・中東、アジア太平洋の3つを独立したビジネスユニットとして事業を展開している。「アジア太平洋は現在売上の25%を占め、2004年度には1,500万ドルの売上を目標としている。日本はこのうち50%を占める重要な市場」と述べた。現在までにリコーや三菱商事をはじめ5~10社の企業を顧客としている。

 同氏は、「これまでの経験から、日本では企業システムに多くの投資が行われている」との印象を持ったという。そして「SCMシステムについては自社開発が多い」との見方を示した。そうした企業が今後、よりグローバルなサプライチェーンの展開を行うためには、「ニーズを理解するパートナーが必要になるだろう」と述べた。

 なお同社ではカナダ大使館にて「ハイテク業界向けソリューションフォーラム2004」を同日開催した。



URL
  Descartes Systems Group Inc.
  http://www.descartes.com/
  デカルトシステムズジャパン株式会社
  http://www.descartes.jp/


( 岩崎 宰守 )
2004/04/07 16:05

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