株式会社インフォマティクスは、多次元データベース技術を利用したコンテンツ管理システム(CMS)の最新版「InStranet 4」の日本語版を5月中旬より、これをベースにしたコンタクトセンター向けのパッケージ「InStranet for Contact Center」を6月中旬より発売する。
価格は、InStranet 4が最小構成の200ユーザーで380万円から、InStranet for Contact Centerが同100ユーザーで1,170万円から。同社では企業ポータルやコンタクトセンターのシステムを手がけるSIとも協業して、InStranet 4を10サイト、InStranet for Contact Centerを5サイトへ販売したい考え。
■ コンテンツ管理システム「InStranet 4」
InStranet 4は、コンテンツの公開管理、バージョン管理やワークフロー管理、さらに作成時のデザインテンプレートやエディタといったCMSの基本的な機能のほか、RDBMSと連携し、16次元までに対応する多次元データベースを採用したコンテンツ管理システム。データ構造を把握していなくとも、複数の切り口からコンテンツの検索を行うことが可能となっている。
またLDAPとも連携し、ユーザーやグループ単位でのアクセスコントロールも行える。ソフトウェアはJ2EEに準拠しており、CMSなどの他システムとも連携した柔軟なシステム構築が可能だ。
これまで主に大規模企業向けの製品として、欧米でも金融サービス分野やテレコム、製造業などで採用されており、国内でも三菱総研で、ナレッジマネジメントエンジンとしての採用例がある。
新バージョンでは、コンテンツの活用度をさまざまな角度で分析・調査できる「アナリティクス・モジュール」、Microsoft Officeの各アプリケーションとシームレスに連携する.NET Framework準拠の「デスクトップ・パブリッシング・サービス」、XMLを介して他アプリケーションとのデータ交換が可能になる「アプリケーション・エクスチェンジ」、特定フォルダをスキャンし、変更ファイルを自動的にデータベースへ取り込む「ファイルシステム・エージェント」、他のユーザー認証システムと連携する「シングルサインオンモジュール」が、それぞれオプションとして追加された。
■ コンタクトセンター向けパッケージ「InStranet for Contact Center」
InStranet for Contact Centerは、コンタクトセンターでの顧客対応業務を支援するシステム。オペレータはWebブラウザから多次元データベースの機能を用い、顧客からのさまざまな角度からの問い合わせに対して、マウス操作のみで必要な情報を選別できる。これにより問題解決率を向上し、業務の効率化も図る。
ブラウザにはマネージャからの指示や他オペレータのコンテンツ利用状況なども表示でき、CRM製品と連携することで購買履歴などの顧客情報の参照も行えるため、問題解決支援のほかに、クロスセル/アップセル、ターゲットを絞ったマーケティング情報の配信なども可能となる。さらにキャンペーン情報などに対するオペレータからのフィードバック機能なども備える。
また、50カ所の拠点と7,000名のオペレータを抱えるフランスの大手携帯電話事業者Orangeですでに採用されており、先行ユーザーのノウハウをパッケージ化することで3週間の導入、3カ月のテストを経て稼働することが可能だという。
動作環境は両製品とも、Windows、Linux、各種UNIX OSに対応する。またJ2EE準拠のアプリケーションサーバー、Oracle Database 8i/9iが必要となる。
また同社ではコンタクトセンター向けのほか、海外ではすでに提供されている販売チャネル支援用のポータル構築システム、さらに多次元データベースを生かしたナレッジマネジメントシステム、顧客への双方向サービスを提供するポータルシステムといった業務向けのパッケージを順次提供していく予定。
■ URL
株式会社インフォマティクス
http://www.informatix-inc.com/
プレスリリース
http://instranet.informatix.co.jp/jsp/rend20_html_internetContents.jsp?DocId=633&SecMode=1
InStranet
http://instranet.informatix.co.jp/
( 岩崎 宰守 )
2004/04/23 12:00
|