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SRA、Tomcat、Struts、Apacheを同梱する商用パッケージを発売


 株式会社SRAは、オープンソースのアプリケーションサーバー(以下、APサーバー)「Tomcat」などをパッケージ化し、データベース「PowerGres」と、これらのワンストップサポートを追加した新製品「PowerGres Application Server」を6月14日より発売する。価格は787,500円/1サーバーで、HA構成への対応により可用性を高めた「PowerGres Application Server HA」が4台構成の場合で4,935,000円。


株式会社SRA オープンソースカンパニー バイスプレジデント 林 香氏

今後は開発環境やセキュリティ関連のオープンソースプロダクトの商用化を検討していくという
 データベース「PowerGres」は、オープンソースデータベース「PostgreSQL 7.3.6」に管理ツールとサポートを追加した製品で、富士通株式会社のミッションクリティカルデータベース「Symfoware」の基盤技術を組み込んだ、より大規模向けの製品「PowerGres Plus」もラインアップされている。PowerGres Application Serverの通常/HA版の2つそれぞれに、この2つの製品をバンドルした計4タイプがラインアップされる。

 パッケージにはWebサーバー「Apache」、開発フレームワーク「Struts」、JK2コネクタも同梱され、このすべてに対するサポートがワンストップで提供される。

 同社オープンソースカンパニー バイスプレジデント 林 香氏は同社のこれまでの製品戦略について、「Linux普及のため、これまでオープンソースソフトへのサポートを提供してきた。しかし、さまざまなバージョンやパッチの環境に対してのサポート提供は、コスト的に合わないと判断した」とし、データベース、そして今回発表のAPサーバーだけでなく、今後もさまざまな製品にサポートをパッケージして提供していくことを明らかにした。

 PowerGres Application Serverの提供については、Linuxの普及するなか「他ベンダーは自社のアプリケーション基盤を提供しており、オープンソース導入の実質コストは下がっていない」とし、「オープンソースのコストメリットを最大化し、エンドユーザーが本当に利益を得られる製品を提供したい」とした。

 さらに今後3年をめどに、APサーバーのJBoss、Java開発環境であるEcripse、またIDSなどセキュリティ関連製品、メール関連基盤ソフトなどの提供を行い、「オープンソースによる包括的な基盤を提供したい」と語った。また提供にあたって自社で行った評価内容なども、今後は公表していくとのこと。


株式会社SRA オープンソースカンパニー ビジネス部 プロダクトグループ 稲葉 香理氏
 同社オープンソースカンパニー ビジネス部 プロダクトグループの稲葉 香理氏によれば、製品構成は、Struts 1.1、Tomcat 5.0.24、Apache 1.3.31、JK2 2.0.4とのことで、インストーラとオンラインマニュアルも付属する。

 同梱される開発フレームワークのStrutsについて同氏は、「個別見積でない体系化されたサポートを提供しているベンダーは数少ない」とした。すべての製品サポートは一本化され、ユーザーは障害を切り分ける必要がないという。窓口は、電話と専用メールアドレスとなる。また障害対応に当たって、データベースではパッチが提供されるが、その他製品については回避策の提示のみになる。

 PowerGres Application Server HAのフェイルオーバー機能には、Linuxで実績のあるHAソフトウェア「LifeKeeper」が利用されている。Tomcatの提供元である米SteelyEyeではLifeKeeperに未対応としているが、これについては同社が独自に開発を行ったとのこと。またTomcat Ver.5では単体でクラスタ機能が提供されているが、「冗長構成をとる環境では、ネットワーク周りなどの原因の判別しにくい障害に漏れなく対応するLifeKeeperの信頼性の高さと実績に意味がある」とした。

 導入時のAPサーバー、データベースサーバーの構成については2台(HAでは4台)が推奨されているが、1台(同2台)での動作も保証しているとのこと。HAではデータベース部分のみをサーバー2台でHA構成にするといった柔軟な構成も可能となっている。

 なお同社のデータベース製品「PowerGres」ではWindows版も発売されているが、本製品に関してはLinuxに限定した提供となる。


株式会社SRA オープンソースカンパニー 営業部 石井 良平氏
 同社オープンソースカンパニー 営業部の石井 良平氏は、今回の発売を「APサーバーの需要の高まりを背景にしている」とした。製品の市場ターゲットとしては「これからJavaでWebアプリケーションを構築する企業のほか、すでにシステム構築していてサポートを求める企業に向けても販売を行いたい」とのこと。

 また製品展開の上では、「今後行う予定のSIパートナーとの提携が重要と考える」と述べ、将来的には「20~30%のシェアをとりたい、それだけの製品価値はそろっている」とした。同社ではオープンソースに関連した事業により、3年で10億円の売上を目指しており、1年が経過した現在、「初年度目標は達成した」という。今回のAPサーバー単体では、年間で5,000万円の売上を見込んでいる。



URL
  株式会社SRA
  http://www.sra.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.sra.co.jp/public/sra/topics/topics2004/040526.shtml
  PowerGres Application Server
  http://powergres.sra.co.jp/s/ja/product/appserver.php

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( 岩崎 宰守 )
2004/05/26 16:26

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